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そろばんは中学受験でどのように役立つのか?そろばん講師が解説

2018年6月4日

まだ小さいけれど、将来的にお子さんに中学受験をさせたいと考えている親御さんも多いと思います。

中学受験は自分も経験がない、という人も多く、どうやって挑戦すればいいかと悩んでいませんか。

 

進学塾に通うのもひとつの方法ですが、その前にそろばんで基礎学力を育ててみませんか。

今回は、そろばんは中学受験でどのように役立つのかについて紹介します。

 

中学受験で大きなウェイトを占める算数

中学受験では試験の範囲も広いですが、その中でも大きなウェイトを占めるのが算数です。

考えさせる問題も多く出題されますが、基礎的な計算力はあって当たり前、やはり計算の早さがものをいいます。

 

スピード重視の中学受験

受験というのは理解度を確かめるというよりはふるい落とすための試験です。

限られた時間の中で難しい問題を解かなくてはいけません。

 

その時にものをいうのが計算力です。

単に計算をするだけのような問題は少ないものの、どんなに考える力があっても答えを出すには計算しなくてはなりません。

 

正確に、かつ、短い時間で計算が出来ればその分考える時間を増やすことが出来るのですから、計算力がある方が断然有利なのです。

 

大事なのは基礎学力

中学受験で大事なのは何よりも基礎学力です。

難しい応用問題も、基礎となる計算能力がなければ正解は導き出せません。

そろばんは徹底して基礎的な計算力を磨いていきます。

 

また、集中力がついたり、諦めずに問題に取り組む力がつくなど、基礎学力の向上に必要な力があわせて身に付きます。

中学受験で成功した子の多くが小学校の低学年の頃にそろばんを習っていたというのは、そろばんの効果を物語っているのではないでしょうか。

 

頭の中に電卓があるという強み

そろばんで暗算ができるようになると、試験中に電卓を使っていることと同じ状況になります。

難しい計算も、すぐに頭の中で暗算ができるため、答えを出すスピードが断然速くなります。

 

そろばんを習っていない子は、筆算で解く問題を、そろばんをやっていた子は電卓(脳内そろばん)で解いているようなものです。

たとえば次の問題は、暗算初段の問題で、1問あたり3~4秒で解いていきます。

下には6問、例をあげましたので、18秒~24秒で解くことができます。

  • 785×285=
  • 820×649=
  • 238×261=
  • 347863÷643=
  • 570350÷610=
  • 86552÷248=

 

そろばんで身に付く基礎学力

そろばんはとにかく反復練習。

繰り返し、繰り返し、そろばんを使って計算します。

 

その結果、頭の中でそろばんを弾いて計算できるまでになってしまうのですが、そろばんの目的は暗算ではありません。

基礎学力をつけることです。

 

もし計算が苦手、もしくは出来るけれど時間がかかるという子と、計算自体は無意識のうちに出来てしまうという子ではどのような差が生まれるでしょうか。

 

計算力は考える能力ではなく、繰り返し行うことで誰でも出来るようになる能力です。

ですから、考えなくても数をこなせば出来る部分が無意識のうちに出来てしまうようになると、その他の考える問題にしっかり取り組むことが出来るようになります

 

同じ問題集を解いていても、同じだけ勉強に時間をかけても、基礎学力にどんどん差がついていくのです。

 

そろばんはデメリットにならないか?

このようにいうと、そろばんをやることは中学受験にとってメリットだらけのように感じられますが、デメリットはないのでしょうか。

 

ミスの過程が分からなくなることも

そろばんはある程度まで習得してしまうと、筆算なしで頭の中で計算が出来るようになってしまいます。

 

しかもそろばんは多少のミスがあっても合格点に達していれば合格という部分もあります。

それがくせになってしまうと筆算せずに問題を解いてしまい、間違った時にどこで計算間違いをしたのかが分かりにくくなる可能性もなきにしもあらずです。

 

そういった傾向について、学習塾の講師の中には、そろばんや公文を良くないと批判する講師もいるそうですが、必ずしもそうだとは言えないでしょう。

文章題の文章をよく読むクセや、筆算をしっかりして計算するなどのクセ付けは、意識を変えれば出来ることです。

 

それさえ出来れば「計算が早くできる」という能力は最強のツールになります。

ツールというのは使い方次第。

デメリットではなくメリットに変えていくことができます

 

低学年そろばん → 高学年は塾に切り替えるケースが多い

ただし、中学受験は計算が速ければ合格するというものではなく、志望校のレベルにもよりますが、その学校にあった対策をしていく必要があります。

 

ですから、基礎的な計算力、学力は小学校低学年の内に身につけておき、高学年になると学習塾に切り替えて本格的な受験勉強に備えるという人も多いようです。

 

まとめ

そろばんは得することは多々あっても、損することはまずない学習です。

たかが計算、されど計算。中学受験では正確に計算する能力は大きな武器になります。

 

集中力も身に付きますし、何より諦めずにコツコツと取り組む姿勢を小さいうちから身につけておくことは、その子の可能性を伸ばすことにつながるでしょう。

基礎学力を高めておくことは、最終的に中学受験をしなかったとしても無駄になることはありません。

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