あと半年後にはわが子は小学校1年生。
「話がきちんと聞けるかしら…。」「給食は残さず食べられるかしら…。」と親の心配はつきません。
特に小学校入学時、同じ幼稚園・保育園のお友達と離れてしまう場合など、「うちの子にお友達ができるかしら…。」とお母さんの心配は深刻です。
今回は、小学校入学時の友達づくりについて、一緒に考えてみましょう。
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入学時の友達づくりを心配しているおうちの方へ
まず、友達づくりについて心配されているお子さんのタイプには、どんなタイプがあるのでしょうか?
友達ができにくい子のタイプ
ひとり遊びが好きタイプ
引っ込み思案タイプ
わがまま乱暴タイプ
落ち着きがないタイプ
動きがゆっくりタイプ
わが子ながら、心配になってきますよね。
友達づくりに必要なものって何でしょう。
それは、社会性ではないでしょうか。
さて、子供はこの社会性、言いかえると「人とのかかわり方」をいつ、どのように学んでいくのでしょうか。
子供が人とのかかわり方を学ぶ過程
私たちは、最初から社会性を身につけているわけではありません。
その過程について考えてみましょう。
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1歳ごろ
この頃「人見知り」が始まります。
人見知りは、赤ちゃんが親以外の人を意識できるという意味で、社会性の第一歩です。
もう少し成長すると「ちょうだい」のように人に物を手渡すようになり、相手とやりとりすることを学びます。
2歳ごろ
大人との関係の中で「やっていいこと」「悪いこと」があることを知ります。
反抗も始まる時期ですが、その中で子供は折り合いをつける力を身につけていきます。
3歳ごろ
友達と一緒に遊べるようになります。
そしてケンカをすることを通して、相手の意図や感情を学びます。
4~5歳のころ
2、3人の子と遊ぶことができます。
おもちゃの貸し借りをしたり、ルールに従って1つのものを共同で作ったりします。
また、いろいろな場面で競争意識もでてきます。
まだ大人とのつながり中心で、友達といっても流動的に離れたりくっついたりします。
6~7歳(小学校1.2年生)
小学校に入り、友達とのかかわり方も深くなると考えがちですが、まだ幼稚園・保育園の延長です。
教室の席が近いなどのその場に居合わせた子供達で遊ぶことが多く、それもすぐに離れたりくっついたりします。
会話も一方的で、相手の考えを聞くという段階にはいたりません。
親や先生とのたての結びつきの方が強く、何かあると言いつけにいきます。
2年生ぐらいになると成長の早い子は、気の合う友達を集めて遊ぶようになります。
8~9歳(小学校3.4年生)
友達ともワイワイ、ガヤガヤと徒党を組んで遊ぶ時期なので、「ギャング・エイジ」と言われています。
鬼ごっことか、ドッジボールなどのボール遊び、大繩あそびなど大人数で体を使ってエネルギーを使う遊びを好みます。
遊ぶ範囲も広がり、親の影響を受ける生活から、友達から影響を受ける生活に交代します。
母親との約束よりも、友達との約束を大切にするようになります。
友達に対して好き・嫌いの感情も生まれ、意識するようになります。
10~12歳(小学校5.6年)
小学校高学年は、児童期から思春期へ移っていく時期です。
高学年になると、友だちの中に、気の合う友だち、気の合わない友だちがはっきりと区別されてきます。
そして、自分と気の合う友だちを選んで、その友だちとだけ付き合うようになります。
大人に秘密にすることも増えてきます。
小学校1年生は、まだ柔軟な時期
このように子供は、段階を追って人とのかかわり方を学んでいきます。
ですから、わが子が①から⑤までの友達ができにくいタイプだと感じているお母さんも、小学校1年生時にはそんなに心配することはありません。
1年生の子供どうしの結びつきはまだ弱く、そこから日々友達とのかかわりかたを学んでいくからです。
では、小学校って、どんなところなのか?ということについてお伝えしたいと思います。
学校で学ぶ子供どうしのかかわり方
小学校では、友達と関わることが多く、新しい友達を作るチャンスがたくさんあります。
各場面に分けて、紹介します。
授業
授業の中で、子供は常に周りの子供たちと関わりながら学習しています。
最近は特に、人とのかかわりを重視した授業が主流になっています。
先生が一方的に教えるのではなく、子供たちが会話をしながら学びを深めるという学習の仕方です。
授業の中で、子供は、人との結びつきを深めることができます。
休み時間
ほとんどの小学校では、1年生のお世話を6年生のお兄さん、お姉さんがしてくれます。
6年生もかわいい1年生に癒されて、休み時間になると喜んで遊びに来ます。
ひとりでいる子に声をかけたり、きまりを守らない子を注意したりしながら上手に遊んでいます。
だから、1年生は休み時間もひとりになる時間はありません。
給食時間
給食も班になって食べます。
食事の時は、向かい合わせになっているので、食べ終わると会話がはずんだり、片付けを協力してやったりします。
また、給食当番が当たった時は、班のメンバーと一緒に、自分の役割をしっかりこなさなければなりません。
そうじ時間
そうじも班でやります。
それぞれに分担が決まっていますが、一緒にそうじをする中で子供達はかかわり合います。
下校
1年生の最初は、ほとんどの学校で、下校班を作っています。
同じ方向に帰る子たちが2列に並んで、先生を先頭に一緒に帰るのです。
帰る途中で、今まで知らなかった子と仲良くなり、帰ってから一緒に遊ぶということもよくあります。
1年生は学校で一人ぼっちになることがない
このように、基本的に1年生は学校生活の間、ひとりになるということはありません。
ですから、新しい友達をつくるチャンスがたくさんあります。
ただお子さんによっては、学校での話をしなかったり、家に帰った頃には学校での出来事を忘れていたりして、「今日は誰とも遊ばなかった…。」などと言うものだから、親としては心配になってきますよね。
どうしても心配なときは
学校での様子が分からず、どうしてもわが子が心配な時は、こんな方法もあります。
先生に相談する
担任の先生に、保護者会等で話をする機会がありますので、子供の様子を直接聞いてみるといいですよ。
直接というのが苦手な方は、連絡帳等に書いて伝えるのもよいでしょう。
スクールカウンセラーに相談する
学校には、教育相談といって、スクールカウンセラーが配属されています。
学校を通して申し込むと日時を指定され、スクールカウンセラーに相談することができます。
親どうし仲良くなる
学校での保護者会等で他の子供ものお母さんと仲良くなっておくのも大切です。
わが子が家で口にしない学校での出来事を、他のお母さんを通して聞くことができます。
子供達とのつながりを深める
子供の友達が家に遊びにきてくれると、学校での情報を仕入れることができます。
お誕生会をなどして、クラスの友達を家に招き、顔見知りになっておくとよいでしょう。
PTAの仕事をする
学校では、PTAの仕事が交代で回ってきます。
積極的に引き受けることで、学校に頻繁に足を運ぶようになり、子供の様子が分かります。
まとめ
子供の友達づくりについて、中には勉強よりも心配という親御さんもいらっしゃることと思います。
でも、学校は社会の縮図、子供たちは人とのかかわり方を日々学んでいます。
「おおらかな気持ちで見守る」ことが大切です。
でも何かあって子供が落ち込んでいるときは、親が一番の味方になって支えてあげてくださいね。