そろばんを学んでいると、伸び悩む時期があります。
級位が上がるほど計算する桁数も増え、壁にぶつかることも多くなります。
このような壁を乗り越えるためにも今回、そろばんの練習で悩む人が多い下記4点について、そのコツを紹介します。
- 見取り暗算が苦手
- 見取り算の「時間」が足らない
- 見取り算の「正解率」が悪い
- 全体的に時間が足りなくなる
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見取り暗算のコツ
暗算は制限時間が珠算よりも短く、一問あたりにかかる時間も少なくなっています。
より短時間で、より正確な計算が要求されます。
見取り暗算の「スピード」を上げるには
暗算をする場合、理想は頭の中にそろばんをイメージ出来ることです。
イメージが上手く出来れば、そろばんを用いて計算している状態に近いレベルで問題を解くことが出来るので、結果的に計算スピードも上がります。
しかし正直なところ、そろばんのイメージは意識的な練習が必要です。
黙々と珠算の練習をしているだけでは、なかなか身につくものではありません。
そのため暗算の場合、普段の練習の時から、目の前にそろばんがあるかのように指を動かして計算しましょう。
最初のうちは時間がかかっても大丈夫です。
慣れていけば、スピードはどんどん上がっていきます。
暗算は、頭の中にそろばんのイメージが上手に出来るほどスピードが上がります。
見取り暗算の「正解率」を高めるには
解答数が合格点に足りていないうちは、計算スピードを上げることが大事になってきます。
たとえば、10問中8問正解で合格の問題に、7問までしか解けないような場合です。
しかし、ある程度、解答数が解けるようになったら、今度は計算の精度を高めることが必要になってきます。
たとえば、10問中8問正解で合格の問題に、9問まで解けるようになった場合です。
級が上がると桁数も増え、ミスが多くなりがちです。
その場合のコツとして、計算を桁で分けて行うという方法があります。
たとえば、4桁の計算をする場合、最初に下2桁だけを先に計算してから、上2桁を計算します。
4桁まとめて計算すると、覚える量も増えてミスにつながりやすいので、このように分けて計算すると精度が上がります。
それでも難しい場合は1桁ずつでもかまいません。
私も子供のころ、最初は1桁ずつ計算していました。
ただし、分けて計算するとその分、計算スピードも下がるので、可能な限りまとめて計算しましょう。
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見取り算のコツ
見取り算は、そろばんを学び始めたばかりの頃からずっとやっているのに、苦手とする人が多い問題です。
私も何度も見取り算が原因で試験に落ちたことがあり、悔しい思いをしてきました。
見取り算の時間が足りない時は
スピードを上げるために繰り返し問題集を解くことはもちろん大切なのですが、計算中に無駄な時間が無いかを確認することも重要です。
たとえば私の場合は、計算途中に指の動きが止まることが時々ありました。
数字を見てから指を動かしていたので、その分、余計に時間がかかっていたということです。
そこで、数字を見るのと同時進行で指を動かすように意識すると、自然にスピードが上がっていきました。
このように、スピードを上げるというのは、単に指の動きを速くするだけではありません。
余計な時間を減らして計算の効率を高くすることが大切です。
見取り算の正解率が悪い時は
計算のスピードを少し落としてみる
見取り算の正解率が悪い時、速く解きたい一心から、計算を急ぎ過ぎていることが原因であったります。
このような場合は、スピードを落として丁寧に計算すると改善出来ることがあります。
ただ、スピードも重要なので、ゆっくりやりすぎるのも良くはありません。
ほんの少し計算スピードを落とし、ゆっくり過ぎず、かつ、正解率が上がるスピードで計算するように意識して練習しましょう。
余計な時間を減らす
時間は限られているので、先ほど話したような、数字を見るのと同時進行で指を動かすといった「余計な時間を減らす」という考え方を使いましょう。
小学生の見取り算の場合は、計算しながらそろばん自体を上から下に動かし移動させていくことになると思います。
この時、足し終えるたびに両手でそろばんを持って動かしていないでしょうか。
このそろばんの移動を、片手ですることで、右手の移動時間が短縮できます。
左手はそろばんを抑えつつ、足したら左手だけで動かす、足したら左手だけで動かす、という風に繰り返していきます。
このようにすることで、両手でそろばんを移動させていた時と比べて右手は、
珠をはじく ⇒ そろばんを持つ ⇒ 珠をはじく ⇒ そろばんを持つ
という流れから、そろばんを持つ時間が短縮されます。
間違ったかも?と思ったら、すぐにやり直す
計算を間違ったと気付いたら、すぐにやり直すようにしましょう。
「間違ったかもしれない」という不安な気持ちを抱えたまま続けるのは精神的にもあまり良くありません。
私の経験上、計算中はなるべく無心でいた方が精度が高くなります。
また、間違ったまま計算を続けても結局不正解なので、その問題にかけた時間というのは無駄になってしまいます。
そのため「間違えた」と思ったら、迷わずにすぐやり直すと良いでしょう。
ただし、自分の体感で「そろそろ制限時間が終わる」と感じた場合は、解答数を増やすという意味で計算を続けた方が良い時もあります。
全体的に時間が足りない時のコツ
科目に限らず、全体的に時間が足りない時のコツについて紹介します。
級が上がった直後
級が上がると問題も難しくなりますよね。
桁数が増えるなどで、計算にかかる時間も長くなります。
ただ、昇級直後の場合はそれほど悩む必要はありません。
まだその級の問題に慣れていないというだけで、繰り返し練習していけば確実にスピードが上がっていきます。
練習してもスピードが上がらない
繰り返し練習していても、なかなか解答数が増えないことがあります。
その場合は単純な計算スピードの問題ではないかもしれません。
見取り算の話の時にも言いましたが、余計な時間が出来ている可能性があります。
これは人それぞれで、癖のようなものです。
解答を書くスピードが遅くて時間がかかる人、一問解くごとに微妙に間が空いている人など、可能性は様々です。
そして、それらは自分では気付きにくいので、スクールの先生など、周りの人が指摘してあげることが大切です。
また、集中力が原因の場合もあります。
先ほど話したように、無心で計算することが大切です。
制限時間以内に解けない自分にイライラしたり、上達出来なくてモチベーションが下がったりと精神面も影響しています。
そのような時は、子供を励ましたり、努力を評価してあげるなど声をかけましょう。
そろばんのコツ、まとめ
そろばんを上達させるためには、ただ闇雲に練習するだけではなく、「スピードを上げる」、「精度を高める」など何か目標を意識しながら練習する方が効果的です。
また、計算中の余計な癖など単純な計算力だけでは解決しない問題もあるということを覚えておいてください。