感染症対策のため、多くの学校が休校中となっている2020年4月現在、自宅で過ごす際に、どのような勉強をしたら良いかわからないと困っている子供たちも多いのではないかと思います。
また、学校に行けない間に、「自学自習をして下さい!」と自学自習ノートの作成をおすすめする学校の先生もいらっしゃるかもしれないですね。
今回は、自主学習ではどのようことを進めたら良いか?というテーマで、自主学習ノートの作り方やネタ探しのヒントをご紹介したいと思います。
ご興味がある方は、こちらの記事もご覧ください。
関連リンク小学生が自主勉強をするべき5つの理由【自主学習のネタ見本あり】
スポンサーリンク
自主学習を楽しむコツ【目的をもって自主学習を始めよう】
本来、自学自習は、自分の意思で自分のために学んでゆくことですから、どのような科目や内容を学ぶかということに正解はありません。
自分が興味があって学びたいと思ったことを、本を読んだり、参考書を元に自分で調べたり考えたりしながら、自分独自の学び方を追求してゆくことが本来の目的でしょう。
授業で話を聞いた時よりも、好奇心を持って自分から調べたことは、はるかに頭に入って来ます。
これは、アクティブラーニングといって、受け身ではなく、自らの意志で能動的に学んでいるからです。
自分で苦労して手に入れた知識は、血肉となりやすいのです。
ですから、自主学習ノートを作ること自体は、本来の目的ではないです。
ノート作りが目的になってしまうと、つまらなくなりますし、やる気もあまり出ないでしょう。
楽しく学ぶという点から、学びたいこと、興味のあること、もっと知りたいと思うことなどを、自由な発想でアイデアを出し、取り組んでみることをおすすめします。
その学んだ過程を、せっかくなのでノートに記録する、といった気持ちで取り組んでみてはいかがでしょうか?
可能ならば、もう少し先の自分の将来をイメージしてみましょう。
もし将来の夢につながるような自学自習をすすめられると理想的ですね。
自学自習のネタのヒント(見本テンプレートあり)
ここからは、各科目に関する学習内容を分類してリストアップしてみました。何かしらのヒントになれば幸いです。
国語に関する自学自習ノートのネタ
国語は、読み書きを含め、すべての科目の基本となる教科です。できるだけたくさんの時間を国語の学習に充てられると良いですね。
絵本を読む
小学生であれば、語彙力が少なくても楽しんで読める絵本をどんどん読みましょう。
音読をして楽しむことも、とても効果的です。できれば、短い感想を読書ノートに記録していきましょう。
本を読む
絵本が慣れてきたら、さまざまなジャンルの本の読書に挑戦してみましょう。
小説やノンフィクション、伝記や歴史に関する本など、さまざまな本がありますので、興味のあるところから無理しない範囲でチャレンジしてみてください。
短い感想や、自分の意見などを読書ノートに記録してけると理想的です。
関連リンク読書ノート無料テンプレート見本【小学生用ノートの作り方】
新しい言葉を辞書で調べる
日常生活の中で、新しい言葉に出会った時は、すぐに何かにメモをしておきましょう。
テレビやインターネットで出会った新しい語句や、家族との会話で初めて聞いた言葉などをメモして集めておくことがおすすめです。
そして、辞書やインターネットで自分で意味を調べてみましょう。毎日、新しい発見があると楽しいですよ。
漢字ドリルでクイズを作成
小学生であれば、漢字ドリルを授業や宿題で活用すると思います。
自学自習のノートでは、その漢字ドリルの復習も兼ねて、自分用の漢字クイズを作ってみましょう。
必要なものは、赤いシートと、赤いシートをかぶせると消える薄い赤・オレンジ系のペンです。
漢字の部分や、読み方の部分をオレンジのペンで記入して、自分独自のクイズを作って復習に役立てましょう。
自作の漢字クイズの見本例
漢字ドリルの言葉を使って作文
漢字ドリルには自主学習のネタがたくさんあります。
今度は、漢字ドリルに出てくる言葉を使って、自分で新しい短い文を作ってみましょう。
新聞記事を切り抜き論評してみる
新聞の中から1つ記事を選ぶという作業の過程で、さまざまな能力を養うことができます。
1つの記事を選ぶためには、いくつかの記事を読まなければいけませんし、コメントをするには、読んだ後に思考しなければなりません。
また、書く過程で、漢字や文章の練習や、新聞の本文を自分の言葉に置き換えて書くなどのスキルアップにも役立ちます。
漢字や意味が分からない言葉に関しては、辞書で調べたり、家族の力を借りて教えてもらったりして、ゆっくりでも良いので読んでみましょう。
どういう所が気になったのか、自分はどう思うか、読んだ記事を切り抜いてのノートに貼り、自分なりのコメントを書いてみましょう。
百人一首の書き写し
中学生、高校生になると、古文・漢文を習いますが、この古文・漢文が苦手な生徒さんはとても多いです。
受験には欠かせない古文や漢文ですし、現在、私たちが使っている日本語の元になる言葉ですから、日本の古典文化に小学生の時期から触れて、慣れておきたいですね。
古文特有の言い回しや、文法についても、日本の伝統文化である百人一首から自然に学べると良いですね。
物語の創作
本を読むだけではなく、想像力をふくらませて、自分のオリジナルの物語を作成してみるのも面白いですよ。
いきなり物語を書くのは難しいので、登場人物を考えて、シナリオの構成を作ってみましょう。
最初から上手に書ける人は1人もいません。
まずは、出来の良い悪い、物語の中身はさておき、自分で独自のお話を書いてみることに焦点を合わせて、楽しんでみましょう。
自分が主人公のアドベンチャーストーリーでも良いですし、元々ある昔話の続編を書いてみても面白そうですね。
スポンサーリンク
算数に関する自学自習ノートのネタ
算数は、できればとっても楽しい科目ですが、いったんどこかでつまづいてしまうと、なかなか挽回することが難しい科目です。
例えば、2年生のかけ算でつまづいてしまっている子は、その後に出てくる割り算や分数で、できなくて大変なつらい思いをしてしまいます。
算数に関しては、低学年の復習を含めて、おさらいを徹底的に行うことをおすすめします。
過去の学年の計算ドリルの復習
3年生であれば、2年生の計算ドリルを、4年生であれば3年生の計算ドリルを、改めて復習してみるのはおすすめです。
ドリルに直接答えが記入してあったら、隠してもう一度ノートに解きなおしてみましょう。
スラスラ解けるページもあれば、忘れてしまっていて手ごわいページもあるでしょう。
特に、間違いの多かった手ごわいページは、これから学年が上がってからつまづいて困る可能性がありますから、スラスラ解けるまで何回も解いて練習してみましょう。
テストやプリントで間違えた問題の解きなおし
計算ドリルのおさらいに加えて、過去のテストや宿題プリントで間違えた問題をノートにもう一度解きなおすことも効果的です。
間違えたことを放っておくことで、どんどんつまづきが多くなっていってしまいますので、できるだけ早い段階でつまづきに気づいて、理解できるようにしておくことが良いと思います。
ワークやプリント学習
書店に行くと、学校で使用している教科書に沿った様々な種類のワークを購入できます。
どれを買って良いかわからないという場合には、教科書の内容にぴったり合った「教科書ワーク」をおすすめします。
また、プリント教材を扱うウェブサイトも多々ありますから、そのようなサイトから自主学習にふさわしい教材を見つけて利用してみましょう。
算数検定の過去問(無料ダウンロード可)を解いてみる
英語検定のように、数学検定・算数検定という検定試験があります。そちらのウェブサイトを訪れてみると、無料で過去問がダウンロードできるようです。
検定試験を実際に受けなくても、過去問を解いてみることで自分の実力を知ることができますね。
動画授業を見て予習する(復習が完璧な子)
最近は、YouTubeで動画授業を配信している先生や塾の講師もおられるようです。
自分の進度に合った授業を選ぶ際に、難易度を含めて精査する必要はありますが、無料で学べるツールは有効に活用したいですね。
ただし、先取り学習はやみくもに手を出して、本人がわかった気になってしまい勉強をしなくなってしまうということも心配なので、あくまでも子供のレベルにふさわしい学習を進められるように環境を整えてあげましょう。
関連リンク小学生の先取り学習の弊害について知ろう!早ければ良いとは限らない
関連リンク小学生が先取り学習を効果的に行う方法【適した学年や教科とコツ】
理科に関する自学自習ノートのネタ
理科という科目は、身の回りで発見できる身近な科学や生物のことから、将来大学入試にまで役立つ物理や化学の知識まで、幅広く学ぶことができる教科であると思います。
教科書の内容も大切ですが、「なぜそうなるの?」と「どういうことが起こっているの?」と日頃から、様々な事象に疑問を持って、自分で考えてみることが自主学習を楽しめるコツだと思います。
以下は、教科書の課題には特にこだわらないものも含まれていますが、子供が興味をもって取り組めそうな自主学習のネタ集です。
身近なところに様々な題材が見つかりますし、日頃から不思議だなと思っていることや、なぜだろう?と疑問に思っていることから自分で調べたり、人に聞いたりして自分独自の研究をスタートさせてみましょう。
興味がありすぎて、のめり込みそうな課題については、夏休みの自由研究のネタとしても良いかもしれません。
生物に関する学習の例
- 1つの昆虫について、体の作りや食べ物、生活などについて調べる
- 哺乳動物について種類や特徴を調べる(トラ、ウマ、イルカ、キリン、ゾウ、ウサギ、ネズミなど)
- 生き物の種類を調べてまとめる(哺乳類、爬虫類、甲殻類、鳥類、魚類、昆虫類など)
- 1つの生物について詳しく調べる(クラゲ、クジラ、メダカ、ワシ、カブトムシなど)
- 恐竜の種類や暮らし、恐竜時代の様子や絶滅した理由などについて調べる
- 様々な花の種の形を調べてみる
- 花を花びらや茎などに分解してみて、構造を調べてみる
- 花の種を蒔いて育てながら成長を観察する
- 春夏秋冬の植物を調べる
- 細胞の形や構造について調べる
- 細菌やウイルスについて調べる
科学に関する学習
- 太陽の動きや影の形を観察する
- 月の形や動きを観察する
- 星座を見つけて観察する
- 太陽系について図鑑で調べてみる
- 毎日同じ場所で天気と雲の記録をつける
- 一日の気温の変化を記録する
- 雨が降った後、その水はどこに行くのか調べる
- 火山や地震など大地について調べるべてみる
- 宇宙開発のことについて調べてみる
物理に関する学習
- 磁石にくっつくものとくっつかないものを調べる
- 水の特徴や性質について調べてみる
- 電気を必要とするものを探してみる
- てこの原理で利用する道具を探す
- 発電やエネルギーの種類について調べてみる
- ロボットを作る
スポンサーリンク
社会に関する自学自習ノートのネタ
社会という科目は、一般的には、受験において暗記科目と呼ばれていますが、成長して大人になってゆく上で、非常に役に立つ科目です。
自分たちの生活に直結している科目でもありますから、教科書に載っていることだけではなく、どんどん社会に出て必要とされる知識や教養を早いうちから身につけてほしいものですね。
学校の先生に教わることだけが社会の勉強ではありませんので、家族や人生の先輩方、自分で調べることで、新しいことを学んでいってほしいですね。
地理や地域のこと
- 自分の住んでいる都道府県の特徴について調べる
- 自分の町の伝統文化やお祭りを調べる
- 自分の町の歴史的な場所を調べる・訪れてみる
- 自分の町の歴史上の有名な人について調べる
- 日本列島の白地図に都道府県を書き入れて覚える
- 地図記号調べ
- 世界の有名な国の首都を調べる
- 世界の国旗を調べる
- 都道府県の県庁所在地を調べる
- 世界の国々の気候や季節について調べ、日本と比較する
- 世界の高い山や日本の高い山のリストを作る
歴史に関すること
- 歴史上の有名な人物について調べてみる(例:徳川家康、福沢諭吉など)
- 歴史上の出来事について調べてみる(例:関ヶ原の戦い、明治維新など)
- 時代ごとに年表を書く
- 世界の古代文明の謎について調べてみる(例:ピラミッド、マチュピチュなど)
- 歴史に関する本やマンガを読む
- 博物館などを訪れてみる
現代社会や公民に関すること
- ニュースや新聞記事で興味があることを調べてまとめる
- 様々な職業について調べる
- 環境問題や公害問題について調べる
- 災害の種類を調べてみる
- 効果的な防災グッズについて調べてみる
その他の科目に関する自学自習ノートのネタ
基本的な科目の他にも、将来役に立つ自学自習のネタもたくさんあります。
学校の先生に提出する際は、国語、算数、理科、社会をメインとして自主勉強ノートを作ると良いとは思いますが、本当の自主勉強は、学校の先生に言われたからするわけではなくて、自分で楽しみながら進められるものだと思います。
この先、AI技術の進歩により、多くの仕事が失われると言われていますので、学校の科目に限らず、自分の得意なことを突き詰めてゆき、スキルを早いうちから身につけておくことをおすすめします。
語学関連の学習
- 外国語の学習(例:中国語 韓国語 フランス語 スペイン語など)
- ローマ字、アルファベットの書き取り練習
- 新しい単語を覚える
- 文法を学ぶ、外国語で作文を書く
- スピーキング練習
- 外国語のリスニング
アート系のスキルアップ
- 写真を撮る
- 動画を撮る
- 絵・イラストを描く
- マンガを描く
- 楽器の練習をする
- 茶道
- 華道
- 書道
IT系のスキルアップ
- タイピングの練習
- プログラミングの学習
- ウェブサイトの作成
- 動画作成
家庭科系のスキルアップ
- 料理
- お菓子作り
- 手芸(編み物、裁縫、ししゅう等)
自学自習ノートのネタのヒントと見本・まとめ
今回は、さまざまな分野の自主学習のネタ探しの例やヒントについてご紹介しました。
1人でも多くの子供たちが、進んで自主学習に臨み、学ぶことの楽しさを知っていただけると嬉しいです。