わが子には自信をもって積極的に何事にも取り組んでほしいと願う親御さんは多いと思います。
それなのに、親心とは裏腹に、子供は消極的だったり、不安や恐怖からチャレンジすることを諦めてしまったり。
でも考えてみますと、最初から自信満々のお子さんはいません。
どんな家庭でも、子供の人格は、親からの影響を受けて育まれてゆきます。
今回は、子供に自信をつけさせるための重要なポイント、また、親としてできることについてまとめました。
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子供に自信を持たせるために必要なこと
ここからは、重要なポイントから順に、子供に自信を持たせる方法をお伝えします。
子供に無償の愛を注ぐ
充分な親の愛を受け取った子供は、自分は愛されていると実感でき、自信をもつことにつながります。
逆に、「自分はもしかしたら愛されていないのではないか?」と不安を抱くと、自分に自信を持てなくなってしまいます。
今日はお勉強がよくできたから愛情を注ぐ、というのではなく、陰ひなたない無償の愛をたっぷり注いであげましょう。
具体的には、「あなたを愛しているよ!」ということをスキンシップや言葉、そして、普段からの態度で伝えましょう。
子供はママやパパが無条件で愛してくれている、後ろでサポートしてくれるという安心感を得ることができ、自信につながるでしょう。
子供の自己肯定感を高める
自信を持たせるには、セルフイメージが大切だとよく言われます。
簡単に言うと、自分で自分のことを、「僕(私)は、できる子だ!」と認めることができるということです。
ただ、子供はまだ未経験のことが多いため、何かにチャレンジしたりするときに不安がつきまといます。
最初から自分のセルフイメージを高く持つことができないので、そういう時は親御さんがしっかり心のサポートをしてあげましょう。
具体的には、「〇〇ちゃんならできるよ!」と自信をもって言い続けること。
子供が持っている不安や緊張、恐怖といったマイナスの感情を追い払い、プラスの暗示をかけることです。
毎日、パパやママに「できる子だよ!」と言われると、自然と自分自身が「自分は頑張ればやれる人間だ」と信じられるようになっていきます。
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できたことや努力を褒める
できたことを他人から褒められると、子供は自分の能力に対する自信を持てるようになります。
自分の人生を振り返ってみるとわかりやすいと思いますが、過去の記憶の中で褒められた経験が自信につながっていることが多いと思います。
ただ、褒める時には、注意点があります。
その努力などのプロセスを褒めるべきだということです。
成績が良かったから褒める、というように、結果を見て褒める褒めないを判断すると、結果しか重視しない考え方になってしまいます。
そうではなく、努力の過程を褒める、過去と現在を比べて成長を褒めるといったように、そのプロセスやその子なりの成長を褒めるようにすると自信につながり、また頑張ろうという意欲につながると思います。
話を聴く時は、否定せず、最後まで聴く
子供に限らず、話の途中で否定されたら、自信を失います。
内容がどんなことであれ、子供の話は丸ごと受け止めて、最後まで話を聴くようにしましょう。
たとえ理不尽で、ワガママな内容だったとしても、否定することは避けて、前向きな言葉を選んで声がけをしましょう。
一番大切なことは、パパやママは、自分の話を最後まで聴いてくれるという安心感を与えることです。
どんなことでも心置きなく話せることで、親子の信頼関係が構築されることになり、自信につながってゆくと思います。
自分で決めさせる
いつまでたっても自信がもてない理由に、親が何でもやってくれるという依存心があることが挙げられます。
自分で何かを決定する機会を与えて、子供自身が、「これは自分の意志で決めたことだ」と思えるようになると、一歩前進となります。
また、子供が自分で決めたことは、できるかできないかは考えず、まずその決定を尊重し、子供に任せてやらせてみましょう。
責任をもってきちんと取り組むかどうか、子供の考えや行動を尊重して見守ってみましょう。
自分で考えて行動する、そして、その行動を褒められた、となると、徐々に自分自身への信頼や自信を身につけてゆけることでしょう。
自分で決定する、という一つ一つの積み重ねが、将来の自立へとつながってゆくのです。
何かを達成させる、もしくは、一緒に達成する
何か小さな目標でも良いので、達成したという感情は、子供に自信を植えつけます。
勉強で良い点を取るとか、習い事を練習してうまくなるといった自分で達成することでも良いです。
また、小さな山に登ってみるとか、スポーツで勝つといった、何かを親子や友人とチームで一緒に達成する活動などでも良いです。
小さな成功体験を積み重ねることで、達成感を感じ、「自分はできる!」という自信を持てるようになっていきます。
気を付けていただきたいのは、目標は必ず達成できるような小さく確実なものが良いということです。
最初から高いハードルを目指そうとすると、逆に、「自分はできない」という感情を大きくしてしまう恐れがあります。
子供が得意な分野を自分で発見するのは難しいかもしれませんので、子供が得意なことや好きなことを親御さんが見つけてあげて、チャレンジにつなげられると素晴らしいですね。
そして、得意なことで何かを達成できたら、どんな小さなことでも褒めてあげてください。
「あなたは、あなた」と認める
子供だけに限りませんが、人間は自分のことを認められると喜びを感じ、自信をつけることができます。
「自分は自分だ」
「自分はここにいてもよい」
「自分はこの場に必要な人間だ」
と自分自身の存在価値を感じられることが大切です。
自分で自分のことを認めることは子供には難しいので、親御さんがしっかりと声がけをしてあげる必要があります。
「あなたは大切な存在ですよ!」
「あなたのおかげで周りは幸せですよ!」
「あなたが生きてるだけで嬉しいですよ!」
と、存在の意味を優しく伝えてあげましょう。
相対評価ではなく、絶対評価
相対評価は、人と比べて優劣を比較することで評価します。
その一方、絶対評価は他人と比べることをせず、一定の基準に照らし合わせて評価します。
兄弟姉妹や他のお友達と比べてどうだったか、という評価をするよりは、
「昨日より上手くなったね」
「今日は、お片付けがいつもより早くできたね」
「去年と比べたらすごく成長したね」
など、本人がどれだけ成長したかを褒める方が効果的でしょう。
他人との比較は、自信を失わせる可能性がありますので、その子にとっての基準に照らし合わせてほめてあげましょう。
親の期待に子供が応えるピグマリオン効果を利用する
ピグマリオン効果というのは、親が期待することによって、子供はその期待に応えようとすることです。
親が子供のことを、
「勉強が苦手な子」と見ていて期待をしないでいる場合
「この子にはものすごい才能がある」と見ていて期待をしている場合
この二つの結果は、異なるのだそうです。
子供の成長や自信の持ち方に差が出てくるようです。
ただし、子供は、敏感に本心を感じ取ることができるので、嘘はバレてしまいます。
口先だけで、いくら期待していると言っても、子供は見破ってしまいます。
本心で、親御さんが心の底から信じて期待して見守るという姿勢が望ましいです。
役割を担ってもらい感謝を伝える
子供といえども、家族や小さなコミュニティにおいては、社会を構成する一人の人間です。
たとえ小さな役割だとしても、しっかりと与えられた任務を果たし、感謝されたとき、自信が生まれます。
人の役に立つことができるということは、自分の存在価値を確認できる機会でもあります。
例えば、地域の清掃活動に参加しただけでも、近隣地域の方々のお役に立てるわけです。
地域の方々から、「ありがとう」と感謝の言葉をもらえた時、充実感を感じ、自分を誇らしく思い自信がつくでしょう。
親が自信を持った人間になること
親がおどおどして、不安や恐怖におびえるような日々を送っていては、子供に自信を持たせることは難しいでしょう。
子供は親の背中を見て、自然に学び育っていきます。
親が自信を持って様々なことにチャレンジしたり、新しいことに一生懸命取り組んだりしている姿を見て、子供は、「自分もできる、パパやママのように頑張る人になりたい。」と感じるものです。
子供の性格は、生まれつきもありますが、後天的な親の影響も大きいと言われます。
親の頑張る素敵な姿を見ることで、子供は自信をつけていけるのではないでしょうか。
子供に自信をつけさせる方法・まとめ
自信をつけさせると言っても、実際にはなかなか難しいことです。
親ができることは、しっかりと見守ってサポートすること。
また、成長のきっかけを与えることができると思います。
一朝一夕に身につけられないものが自信ですが、小さな成功体験をコツコツと積み上げて、継続することで自然とゆるぎない自信につながっていくものだと思います。
あたたかく成長を見守って親子で一緒に自信を育んでいけるようになると素晴らしいですね。