子供が親の財布からお金を盗んだら・・・親なら誰しもショックですし、強く叱りたくなりますね。
しかし、いけないことだと知りつつも、子供がお金を盗む理由を聞かずに厳しく叱るだけでは問題は解決しません。
子供がお金を盗んだとき、親はどのように対処すれば良いのでしょうか。
叱る前に盗む理由を考える
お金を盗むことは悪いということは、きっと子供もわかっています。
それなのにやってしまうというのには、何か大きな理由があるかもしれません。
小学校低学年の子供の場合
親の気を引きたいという気持ちから、悪いことをすることがあります。
もっとかまって欲しい
親にこっちをむいてほしい
このような気持ちの裏返しである可能性もあります。
小学校高学年の子供の場合
高学年は善悪の区別はつきますから、やむを得ない事情があるかもしれません。
欲しいものがあって我慢できなかった
周りの子と比べてお小遣いの額が少ない
いじめに遭っている
子供がお金を盗んだ時の対処法
子供がお金を盗むということは、親として認めたくないかもしれませんが、ここは冷静に対処する必要があります。
まずは事実確認をする
大事なことは、本当に自分の勘違いではないかどうかを確認する、ということです。
お財布の中身を1円単位で把握している人は少ないと思います。
うっかり使ったことを忘れていたりしていないか、今一度よく考えてみてください。
万が一、濡れ衣だったら、子供に大きな心の傷を負わせてしまい、大変なことになってしまいます。
何度考えてもおかしい。
何度数え直しても足りない
子供が一人で家にいる時間帯にお金がなくなっている
など、明らかに子供がやったであろうことがわかった場合に、理由を聞くなど次の行動を考えます。
お金が足りないことをにおわせる
子供は、お金を取ることが悪いことだと知りながら、バレなければそれでいいと思っている部分もあります。
何度か盗むことに成功すると感覚も麻痺して、平気になってしまうこともあります。
ですから、親がお金がなくなっていることに気づいているということをわからせましょう。
おかしいなあ、銀行でお金を下ろしたばっかりなのに
お金が足りなくなってる。明日買い物に行かないといけないのに
お金がない、とても困っているということを伝えてみてください。
やってしまったことは取り消せませんが、今後やることは防げるかもしれません。
財布に手紙を入れる
親が気づいているということを伝えつつ、自分から話して欲しいということを手紙で伝えてみます。
「欲しいものがあるなら、きちんと話してくれないかな」と手紙を入れて、それを読んだ後の行動をよく観察してみましょう。
理由を聞く
お金が足りないことに気づいているとにおわせても盗みが続くなら、話し合わないといけません。
まず冷静になりましょう。
感情的になって怒っても子供は萎縮して、本当のことを話さないかもしれません。
理由によっては、子供も困ってやったことかもしれないからです。
理由によって対処法を考える
ただお菓子が欲しくてお金を取った、などという場合はきちんと叱る必要があります。
お金を盗むということは、大人なら犯罪で捕まります。
とても悪いことなのだと改めて教えるとともに、お小遣いの中でやりくりをしていく必要性も教えなくてはいけません。
「お菓子が欲しい、だからお金を盗んじゃおう」などという短絡的な考え方になってしまっているなら、お金がないと何が困るのかというところから教えていく必要もあるでしょう。
しかし問題は、「寂しくて親にこっちを向いて欲しかった」というような気持ちが裏にある場合です。
表面的には「お菓子を買うため」などと言うかもしれません。
でも本当は親の気を引きたくて悪いことをしているという可能性もあります。
ここは見極めが必要ですが、
子供とふれあう時間は十分だったか
子供の話を真摯に受け止めていたか
ということを振り返ってみて欲しいと思います。
お金の管理方法を考える
お金を今後どう管理していくか、ということも考えた方がいいでしょう。
人の財布を覗くことは夫婦間でもすべきではないですが、子供の場合は目の前に財布があると誘惑に勝てないかもしれません。
それでしたら、金庫などを用意して、絶対に子供が手を出せないように財布をしまうというのが1つの方法です。
もう1つは、お金をオープンにすることです。
例えば、「今月、家族で使うお金はこれだけ!」とみんながわかるようにするのです。
家庭で使うお金を可視化するということですね。
「ここから食費、家賃などが出ていくから、なくなると全員が困る。」ということがわかれば、お金を盗むことはなくなるでしょう。
犯罪に巻き込まれている場合は要注意
誰かに脅されてお金を取ったなどという場合は、早く子供をその状況から救ってあげなくてはいけません。
よく話を聞いて、対処法を考えましょう。
いじめられている場合は、まずは証拠集めです。
いきなり相手の家庭に怒鳴り込んだりしないようにしましょう。
- 音声を録音する
- 証拠写真(または動画)をとる
など、脅されている証拠を持って警察に行きましょう。
自分で証拠集めをするのは少し難しいかもしれないので、状況によっては探偵などに依頼しても良いと思います。
叱るだけでは解決しない
子供が、お金を盗んだと認めたら、つい怒鳴ってしまいそうですが、叱るだけでは根本的な解決にはなりません。
悪い行動には、何かしら原因があると考えましょう。
その原因をしっかり探ることをせずに、ただ謝らせたり、反省だといってゲームを取り上げるなどの懲罰を与えるだけでは、子供は怖がるだけで反省はできないし、心を閉ざしてしまうかもしれません。
子供の問題は親の問題であり、親の責任です。
ですから、親自身が自分の行動を振り返り、子供が「盗む」という行為に走った原因を考えてみてください。
お金の大切さがわかっていないなら親の責任、寂しい思いをさせてSOSを出させていたなら、やはりそれも親の責任です。
でも、自分を責めるだけでも問題は解決しません。
これからどうしたら良いのか、家族みんなで考えていきましょう。
まとめ
子育てに正解はありません。
ですから、お金を盗んだ時の対処法もひとつではありません。
しかし理由を聞いて子供の心に寄り添うということは、どんな場合でも必要でしょう。
しっかり話し合い、このようなトラブルも親子の絆を深める方向に持っていけると良いですね。