小学生の勉強は算数や国語にどうしても重きをおいてしまいがちです。
中学受験でも算数と国語の方が出題比率が大きいという理由もあるでしょう。
しかし理科や社会はとても重要な科目です。
高校受験も見据え、小学生のうちからどのようにして勉強に取り組ませたら良いかということについてお話しします。
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小学生の理科や社会の勉強方法
理科や社会は、非常に幅広い分野について学ばなくてはいけないので、「何から手をつけたら良いのかわからない」という親御さんも多いのではないでしょうか。
まずは好きな分野から
理科も社会も、分野は多いけれど、それぞれが独立しているので実は取り組みやすい科目です。
地理の知識がなくても歴史はできるし、科学の知識がなくても生き物について勉強することはできます。
ですからまずは、今、学校で習っているところを中心に、子供が一番好きなところから手を付けてもいいでしょう。
暗記ではなく背景を考える
理科も社会も、それぞれの分野はつながっていませんが、その中にある様々な事柄はつながり合っています。
暗記の勉強だけだと点を覚えるだけになってしまうので、点と線を結んで線とし、その線をさらにつないで面にしていかなくてはいけません。
そのためにはただ暗記しようとするのではなく、
この歴史の出来事はなぜ起きたのか?
この産業がこの地域で発展したのはなぜか?
日本は地震が多いが、火山の数と何か関係はあるのか?
そのようにして、必ず理由や背景を考えるようにします。
そうするとつながりで物事を覚えることができるので、語句を暗記しきっていなくても思い出すことができるようになります。
興味ある分野は徹底的に調べる
今は何でも手軽にスマホで検索することのできる時代です。
興味のあることは、すぐに調べて、何かの分野の博士を目指す勢いで、徹底的に調べてみましょう。
また、図書館などで専門の本を借りることも良い方法です。
好きなことは伸びる可能性がありますから、何か興味のある分野を発見した場合は、積極的に詳しく調べていきましょう。
例えば、理科であれば、以下のような分野は、中学校や高校で詳しく学んでゆく分野になりますので、知識をつけておくことで損することはありません。
天気・雲
地震・火山
天体・星座
生き物・動物・生態系
磁石・電流
化学変化
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暗記すべきことはクイズや歌で工夫
そうはいっても、暗記で済む分野もあります。
理屈ではなく覚えてしまえば成績も上がるので、やりがいはあると思います。
例えば、理科の化学記号などは有無を言わず暗記です。
ひたすら覚えれば終了、テストの点数ゲットです。
地理でも山脈や平野の名前などは地図を見ながら覚えればいいですし、歴史に出てくる人名も正しい漢字で書けるようになっておくだけでもかなりの知識量になるでしょう。
どうしても覚えにくいことは、歌やクイズにしたり、さまざまな方法を工夫して覚えてみましょう。
【暗記方法の例】
書いて覚えることが得意な子 → オリジナルノートを作る
耳で聞いて覚えることが得意な子 →歌や語呂合わせで覚える
問題を解いて覚えることが得意な子 → ひたすら問題集をくり返す
人に説明して覚えることが得意な子 → ホワイトボートを使って人に説明する
暗記の方法、記憶の定着の仕方は人それぞれで、得意不得意がありますので、さまざまな方法を試してみて、自分に合った方法で工夫しましょう。
必ず自分に合った暗記方法が見つかります。
また、その方法は、中学校や高校でもとても役に立ちますから、ぜひ様々な方法をトライしてみてください。
暗記と理解を上手に組み合わせていけば、理科も社会も成績を上げることは可能です。
学力アップのための理科・社会の具体的勉強法
それでは、具体的にどのように勉強をしていけばいいのか、理科と社会の勉強法についてお話しします。
特別なことではなくて、基本的なことはどの教科にも共通することです。
問題集を解いてみる
理科や社会は、教科書を読んでいるだけではできるようになりません。
もちろん、教科書はとても大事です。
基本的なことがきちんとまとまっているので、教科書に書いてあることは最低限覚えなくてはいけないことなのです。
しかし、読んでいるだけではちっとも頭に入りませんよね。
そこで、問題集を解いて欲しいのです。
問題集をやってみると、苦手な分野がわかってくると思います。
歴史上の人物名や出来事は覚えているけど、文化に関する問題ができない
都道府県の名前などはよく覚えているけど、各地の産業が覚えられない
虫や植物など自然に関する分野は好きだけど、電気とか水溶液などの問題が苦手
まず問題集をやる理由は、自分がわかっているところと、わかっていないところをはっきり知ることなのです。
わからなかったところを分野ごとにまとめる
自分の苦手分野がわかったら、間違えた問題とその回答、解説を書き写すなどして「苦手な分野」のまとめノートを作ります。
最初のうちはそのまま書き写していけばいいですが、慣れてきたら該当する箇所を教科書で探して、その部分を自分の言葉でまとめられるようになると効率が良いですね。
くり返す
これを数回、くり返します。
問題集を解く → 間違えたところ、苦手なところをまとめる → 問題集を解く。
こうしているうちに、苦手が克服できてしまいます。
このように、問題集を解いて自分がわかっていない部分をあぶり出し、どうすればできるようになるか考えるというクセを付けておくと、中学、高校と進んでいった時に自分なりの勉強法を見つけられる子供になります。
暗記したものも、くり返し復習することが大事です!
今日覚えたことを、1日以内にもう一度見る。
そして3日以内に再度見る。
このようにして、何度も何度も目にすることで知識が定着します。
勉強は難しいことをたくさんやるよりも、簡単でいいから何度もくり返し復習することが大事なのです。
高校受験に必要となる理科・社会
小学生のまだ内容が難しくないうちに、理科と社会に対する苦手意識をなくしておくことは、高校受験のためといっても過言ではありません。
公立高校であれば、試験科目は5教科ですね。
しかも、住んでいる都道府県によっては3年生の評定ではなくて、1~3年生までの3年間の評定が関係してきます。
公立ではなく、私立を受験する予定だから、受験科目は「国語、英語、数学」でいいのでは?と思っている親御さんもおられると思いますが、確かに、一般受験の受験科目はそうかもしれません。
しかし、推薦を取る場合は評定が関係してきます。
評定は5教科または9教科の平均です。
ですから、理科も社会も無視できないのです。
英語や数学の成績にばかり目がいきがちですが、高校受験のことを考えたら、理科や社会もまんべんなく成績を取れるようにしておく必要があります。
小学生の理科・社会の勉強法・まとめ
理科も社会も、子供は興味の持てる分野が多く、楽しく学習できる教科です。
小学生のうちから理科や社会に苦手意識を持たないように、歴史のマンガを読むとか理科の実験の動画を見るとか、親子で一緒に勉強してみてはいかがでしょうか。