親の悩み

学校休校でゲームばっかりの子供【ゲーム依存を改善する5つのコツ】

新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、多くの小中学校、高等学校が休校となっている2020年の4月現在です。

外出自粛中に、家で引きこもっている間、ゲームばっかりして、1日の大半の時間をゲームで使ってしまっているという子供さんも少なくないのではないでしょうか。

 

親としては、ゲームばっかりの生活は悩ましいところですが、不要不急の外出もできないわけですし、家で静かにゲームに集中してくれていれば、いくらかは助かるという方も多いと思います。

 

ゲームをすることで学べることも多々ありますし、悪い事ばかりではありません。

しかし、ゲーム依存症になってしまっては、後々の人生に大きな悪影響が出てしまいます。

ゲームを推奨するわけではありませんが、家族内でのルールを作って守り、ゲームをほどほどに、勉強もしっかり頑張るといった、バランスのとれた生活することが大事であると考えます。

 

今回は、ゲーム依存の子供にさせないための対策方法についてご提案させていただきたいと思います。

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ゲーム依存・ゲーム中毒になる原因

ゲームメーカーの方々は、たくさんのゲームを売るため、そして、長時間ゲームをしてもらうために、さまざまな努力をされています。

特に、ゲームをしている間に感じられる感覚には以下のようなものがあります。

達成感・・・敵を制圧したり、謎を解いたり、困難を克服する感覚は達成感につながります。

連帯感・・・オンラインゲームではゲーム内での友達と一緒に戦うなど連帯感を味わうことができます。

幸福感・・・ゲーム中には脳内物質のドーパミンという快楽物質が多く放出されると言われています。幸福感が得られるのはこのためです。

充実感・・・自分が主人公として思いのままに物事をコントロールできますので、日常では不可能なことをできるという充実感が得られます。

さまざまな依存症がありますが、アルコール依存症やパチンコ依存症なども、最初は小さな幸福感が得られることが原因で、徐々にエスカレートしてゆき、自制できないレベルにまでなってしまうことが危険なところです。

 

子供は脳が発達の途中にありますから、大人のように自分を律してコントロールすることが苦手です。

ですから、しっかり親御さんが知識をつけて、子供をゲーム中毒から守ってあげましょう。

 

ゲーム依存・ゲーム中毒の影響

ゲームには、良い影響を与える面も、もちろんあります。

例えば、歴史上のある時代を舞台にしたゲームであれば、当時の歴史上の人物について学ぶことができますし、謎を解くゲームであれば、疑問を解決してゆく過程でさまざまな知識を得ることができます。

 

しかしながら、ゲームに没頭しすぎて、通常の規則的で健康的な生活を維持できなくなってしまっては、元も子もありません。

以下は、ゲーム依存やゲーム中毒になってしまうことで訪れる悪影響のいくつかの例です。

不規則な生活や昼夜逆転

ゲーム中毒が進むと、生活が不規則になっていきます。

まず、昼夜逆転現象が起きて、朝は起きられなくなってきます。

深夜にゲームに没頭することで、日中は眠ってしまい、お昼の間眠っているため、夜は眠れず、深夜になるとゲームに没頭という日々が続いてしまうことがあります。

 

昼夜逆転の生活になると、規則正しい生活を送ることができず、精神的にも身体的にも、健康維持のためには大変な悪影響が出てきてしまいます。

 

集中力の低下

ゲーム中毒になると、一日中、ゲームの事ばかり考えてしまい、勉強や家族のことなどは、頭の片隅に追いやられてしまいます。

ですから、宿題をやろうと思っても、全然集中できない、ということが起こります。

 

学力低下

頭の中がゲームのことでいっぱいになってしまった結果、勉強が手につかなくなってしまい、学力低下につながってしまうかもしれません。

どんなに優秀な能力を持っていても、勉強の時間をしっかり確保せずに高い学業成績を維持することはできません。

 

不登校

ゲーム中毒やゲーム依存の子供に多いのが不登校です。

朝起きられず、学校を休んでしまい、勉強もついていけないとなると、ゲームのやり過ぎによる生活の乱れから、だらだらと不登校生活が続いてしまいます。

 

高校・大学に入れない

現在は、学力テストの点数で行ける高校が決まるという時代であります。

学力が低い生徒さんは、入試で大きなハンディを背負うことになるので、理想的な良い高校、良い大学への入学は諦めないといけなくなるかもしれません。

 

通信制の高校であれば、不登校の生徒でも受け入れてくれる高校はあるようですが、通常の一般的な高校や大学は、毎日通うことが前提ですから、不登校やゲーム依存が見られる子供さんにとって、進学はかなり厳しくなると考えましょう。

 

イライラする親

子供がゲームばっかりしていると、それを見ている親御さんが怒りやすくなることが多いです。

勉強をしないでゲームをすることや、言うことを聞かずにゲームに夢中になることが、子供の将来を心配している保護者にとっては耐えがたいことなのかもしれません。

 

家族への暴力的な言動

子供はゲームが原因で、親に怒られることが増えます。

また、途中でゲームを取り上げられたり、隠されたりすることで、もの凄く反発したり、イライラが募って暴力的な言動が出てしまうこともあるようです。

ゲームの中では思い通りにコントロールできるのに、現実社会の中では、何一つ思い通りに行かないという苛立ちも合わせて募ってしまうのかもしれません。

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ゲーム依存を改善する5つのコツ

2020年現在、30代、40代くらいの親御さんであれば、小中学校時代にファミコンやスーパーファミコンが発売された世代ですから、子供がゲームに熱中する気持ちが理解できる方も多いと思います。

 

実際、電車やバスなどでもスマホゲームにはまってしまっている大人も多い現代ですから、子供に向かって「ゲームをするな!」と言っても子供にとっては、「大人もやっているのに・・・」と理不尽に思えて仕方がないと思います。

 

ここからは、ゲーム依存を改善するための5つのコツについてご紹介いたします。

ゲーム中毒の怖さを子供に教える

ゲーム中毒の怖さを、子供にわかりやすく教えることは、ゲーム中毒を防ぐために有効な1つの方法です。

例えば、ある国では、ゲームのし過ぎで死に至った若者がニュースで話題となって、ゲーム中毒が大変な問題となりました。

ゲームのやり過ぎは、脳が興奮しすぎて、不眠を引き起こしたり、また、不規則な生活が続くことで、他の病気や疾患の原因となることもあります。

 

ゲーム依存の先にあるその後の大変な人生を想像させると、子供も恐ろしさを実感し、ゲームのやり過ぎは危険だということを納得できるのではないかと思います。

 

私は、タバコを吸わないのですが、その理由は、中学1年生の頃に、学校でタバコの害について実験を通して学んだからです。

保健の先生の授業で、タバコを1本吸うと、肺の中がどのように汚染されるかという実験でした。

透明な管にタバコを1本差し込んで、反対側の管に空気ポンプをつなげて、空気を吸わせるのですが、たった1本のタバコで、透明な管が一気に茶色に変わりました。

また、2本目のタバコで実験したところ、真黒な管になってしまいました。

その実験結果を目の前で見ることで、心底ゾッとして、私はタバコの恐ろしさを知り、絶対に吸わないでおこうと決めたのです。

これは、私の個人的な経験に基づく例ですが、子供は素直ですから、わかりやすく教えることでたいていの子供は理解することができます。

 

免許更新の際の講習でも、交通事故の恐ろしさをビデオ学習などで学ぶことができますね。

まずは、保護者の皆様が、ゲーム中毒の恐ろしさを学び、知識を得て、子供達にわかりやすく教えるということが重要ではないかと思います。

 

行動を記録・分析する

人間はみな、習慣の生き物ですから、一度身に付いてしまった習慣も努力次第で変えることができます。

そのためには、今自分がどのような習慣で生活しているかを、まず知る必要があります。

子供がゲームをやり過ぎて困っているという場合であれば、子供がどのような行動を取っているのかを、しばらく観察して行動を記録し、分析してみましょう。

チェックリスト
子供部屋にテレビゲームがいつでもできるような状態で散乱していませんか?
ポータブルゲームがいつでもできるような状態で手近な場所に置いてありませんか?
子供が1日何時間ゲームをしているか把握していますか?

親自らがゲームをしている姿を子供に見せていませんか?

 

いつでもすぐにゲームができる環境にあれば、ゲーム時間を制限することは難しくなります。

目の前におやつを置いてあるのに、「食べるな!」と言っているようなものです。

まずは、ゲームをしにくい環境を整えましょう。

そのためには、ゲーム機を親の目の届くリビングに置くことや、毎日、ゲーム機を箱に入れて片づけて見えないところにしまうという手間をかけると良いでしょう。

 

ゲームの時間については、子供とのコミュニケーションを通して把握しましょう。

子供は、時間の単位がよくわかりませんので、さまざまな質問をして、だいたいどれくらいゲームをしているかを聞き取り調査する形が良いと思います。

 

また、スマホゲームやタブレットゲームであれば、ゲームをしている時間を確認することができますし、ゲーム時間を制限できる方法もありますので、そのようなシステムを利用することも良いと思います。

 

ゲームのきっかけとなるものを制限する

身に付いてしまった習慣を変えたいとき、きっかけとなる行為に働きかけることが有効だと言われています。

きっかけとなる行為は「トリガー」と呼ばれていますが、そのトリガーを発見して改善することもおすすめです。

 

例えば、子供の視界にいつもゲームがあり、手の届くところに、いつでもポータブルゲーム機がある場合などは、次のような改善方法があります。

  1. 子供の視界に入らない場所にゲームを保管しておく
  2. ゲームは毎日子供の手の届かないところに片づける(隠す)
  3. 毎回ゲームを準備する時、面倒な手間がかかるように工夫する
  4. ゲームの一部(コントローラーなど)を預かって、カギのかかる金庫などに保管する
  5. 子供部屋にはゲームを置かず、リビングで親の目が届くところに置く

これらの作業は、大変面倒ですが、子供の将来のため、子供との根比べだと思って、辛抱強く、粘り強く、努力してみてください。

 

ルールを自分の意思で決める

ゲームを行う時間は、親が決めて守らせるよりも、子供自身が自分の意思で決める方が、良い結果につながると思います。

人間はやらされることが大嫌いだからです。

 

やらされるという感覚よりも、自分で決めて、自主的に自分でルールを守っているという感覚を持たせてあげることが、将来的にも子供のためになるでしょう。

強制されることには反発を覚えますが、自ら決めたことには責任を持ちます。

 

また、私たちの世の中には、法律があり、罰則もあり、それで秩序が保たれています。

子供の責任感を育てるという点でも、親が決めたルールを押しつけることなく、子供と一緒に決めて、守れたら褒めてあげて、守れなかった場合の罰則も決めておく、ということが効果的ではないかと思います。

 

子供と決めるルールと罰則の例

  • 1日のゲームの時間は1時間にする
  • 宿題が終わっているなら30分の延長が認められる
  • 宿題が終わっていないうちに1時間以上ゲームをしたら、翌日はゲーム禁止
  • ゲーム禁止の日は、親がゲーム機を金庫にしまう

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ゲームより楽しい事を見つけて一緒に遊ぶ

ゲームに依存してしまう1つの原因は、「寂しい」ということがあるかもしれません。

仕事で忙しい両親の姿を見て、寂しいし、もっと構ってほしいけれど、わがままを言えないという子もいると思います。

寂しさを紛らわせるため、ゲームで現実逃避をしているのかもしれません。

 

ゲームよりももっと幸福感の得られること、好奇心をかき立てるようなことを見つければ、そちらの方に夢中になるかもしれません。

例えば、友達との交流であったり、家族との楽しい団らんの時間を作ることも効果的です。

 

創造力を高める活動としては、ペーパークラフトやブロック遊び、レゴで何かを制作するといった知的な遊びもおすすめです。

テレビゲームに限らず、頭を使うゲームは、オセロや将棋など、さまざまなゲームがありますね。

親子で一緒にテレビゲーム以外の楽しみを見つけることをおすすめします。

 

ゲーム依存を改善する5つのコツ・まとめ

今回は、ゲーム中毒やゲーム依存から子供を守るための方法についてご紹介しました。

あくまでも、ゲームを否定するわけではありませんが、勉強やゲーム、運動や家族団らんなど、与えられている時間をバランス良く過ごすことが、将来のためには良い影響を与えることになると思います。

 

今、困っておられる方々の参考になれば幸いです。

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ヨッシー

現在、そろばんスクールにて園児から小学生までの、珠算と学習指導をしています。情熱と指導力は誰にも負けない40代の熱血そろばん講師です! 大学時代は教育心理学を専攻し、心理学オタクでもあります。 最近は、子供のやる気アップに関することや、親御さんの悩み解決にまつわることについても情報発信中です!

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