最近は、「アンガーマネジメント」や「6秒ルール」という怒りをコントロールする方法がよく知られるようになってきました。
1人で生きているならイライラすることも少ないでしょうが、人間は社会生活を営んで生きていく生き物である以上、何らかのコミュニティに所属して生きています。
このような社会生活の中で、思い通りにならないことも多いですから、怒らず、イライラせずに過ごせる人はいないでしょう。
特に、子育て中のパパやママであれば、毎日忙しい中で、少なからずイライラしてしまうことがあると思います。
今回は、子育てに焦点を当てて、怒りやイライラの原因や、イライラすることのデメリット、そして、イライラを鎮める対処方法などについてご紹介したいと思います。
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子育て中にイライラする4つの原因
一言でイライラといっても、仕事や夫婦関係、または、嫁姑問題など、さまざまな原因が考えられます。
今回は、特に子供に対してイライラしてしまう原因に焦点を当てて例を挙げてみました。
愛情の裏返し
怒りやイライラの裏側には、愛情が隠れているかもしれません。
全然見知らぬ、何の関係もない興味のない人に、怒りを覚えることは無いと思います。
自分にとって全く興味がない人に対して、怒りがわかないということは、逆に考えると、怒りがわく相手というのは、親密な相手、特に愛情を注いでいる相手であるということです。
愛情があればあるほど、相手の将来や成長を強く願い、逆に強い感情として怒りやイライラといった感情になってしまう可能性があります。
期待を裏切られた感
自分の子供であれば、自分と同じことができるのではないかという期待をもってしまうことが普通だと思います。
自分も、今の子供の年齢の時は、これくらいのことはできたという記憶があれば、そのレベルを期待してしまいます。
しかし、実際に、自分が思っているほど子供ができないという場合に、期待が裏切られたという気持ちからイライラが生まれてしまうのかもしれません。
誰かからイライラをもらってきた
怒りやイライラはウイルスのように人に伝染します。
例えば、会社の飲み会で、1人だけ陰鬱な雰囲気の人がいて、それによって全体のムードが白けてしまうという経験をしたことはないでしょうか。
人間は、共感力がある分、人の感情を自分の感情として無意識に真似してしまう性質があるようです。
1人暗い人がいれば、チーム全体が暗いムードになってしまいます。
そのように、怒りやイライラも、イライラしている誰か他の人からうつってしまっている可能性もあります。
職場の人間関係や、家族や親戚間のトラブルなど、自分の身の回りに常にイライラしている人や怒りっぽい人はいませんか?
子供に対してイライラしているのではなくて、自分の身の周りの人間関係でイライラしているのかもしれません。
親のイライラをぶつけられた子供は、学校でお友達に自分のイライラをぶつけてしまうかもしれません。
そういうイライラの悪循環を断ち切れるように、明るい家庭にできると良いのではないかと思います。
自分の手に負えないと思う不安や不満
自分が困ったことだと思っている問題に対して、解決法や対処法があれば、不安や不満も生まれず、スッキリした気分で過ごせると思います。
何か困ったことが起きていて、それに対する対処法がわからないとか、将来どうしたら良いのかという漠然とした不安な気持ちがある時は、心理的にストレスがたまってしまう可能性があります。
怒りの3つのデメリット
怒りという感情は、もともとは自己防衛のための感情であるらしいのですが、誰かに対して怒りの感情を爆発させてしまうことは、デメリットの方が多いです。
ミスが増える
怒りを感じている時、脳の機能が低下し、非効率的になるそうです。
ですから、怒りを感じている間は、仕事であればミスが増えますし、正しい判断ができないということも起こります。
カッとなって頭に血がのぼっている状態になると、30分から1時間程度は、脳の機能が衰える状態が続くということです。
イライラしている時に、仕事でミスをしてしまい、取り返しのつかない状態になったり、カッとなった勢いで、何かを辞めてしまうという判断をして、あとで後悔したりする可能性があります。
人間関係に悪影響
怒りを感じて、それを抑えられずに、爆発させてしまった場合、人間関係に打撃を与えてしまいます。
イライラして、だまってしまう人、モノに当たる人、苛立つ原因となる人を無視する、もしくは、攻撃的な言葉で攻め立ててしまう人など、怒りを感じている時は、人間関係に悪影響を与えてしまうことがあります。
子供に対してイライラしている場合は、大人の方が優位にありますから、理不尽な八つ当たりをしてしまうこともあるかもしれません。
イライラしている人が周りにいたら、できるだけ近寄りたくないですね。
脳が成長しない
大人の脳でも、穏やかな状態であれば、脳は成長するそうです。
リラックスした前向きな状態で何かに没頭している時に、良いアイデアがひらめいたり、能率よくスイスイ仕事がはかどるという経験はありませんか。
しかし、怒っている状態の人の脳は成長をしないといわれています。
もったいないですね。
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イライラを抑える方法・カッとならない3つのコツ
こちらでは、イライラを抑えるいくつかの方法をご紹介したいと思います。
イライラしてしまうことは誰にでもありますので、自分の怒りに気づいた時の対処法を自分なりにもち、自分をコントロールできるようにしてゆけると良いのではないでしょうか。
子供の話を丸ごと聞く【自分が常に正しいと思わないこと!】
怒らないタイプの人は、人の話を聞く耳を持っている人が多いそうです。
冷静に相手の話を聞ける人というのは、自分の主観を入れずに、相手の話を丸ごと聞いてあげることができる人です。
その反対で、自分が絶対に正しいと信じている人は、相手の話を素直に聞くことができません。
自分の意見や主張は持っていても、相手の話を聞く時は、自分の主観を横に置いて、冷静に聞くという練習を普段からしてみてはいかがでしょうか。
子供に期待しない
この年齢であれば、このくらいのお手伝いはできるはず、だとか、このくらいの計算は10分で解けるべき、だとか、思い込みをしていると、それを裏切られた時に怒りがこみあげてきてしまいます。
「~のはず」、とか、「~すべきだ」、という思い込みや決めつけが強いと、相手に期待をし過ぎてしまいます。
自分がよくできる人にありがちなのかもしれませんが、自分ができることは相手もできて当たり前だと思い込んでいることがあります。
相手がこれくらいはできるはずだという期待を抱いてしまうと、それが叶わなかった時、怒りや悲しみといった形でイライラにつながってしまいます。
子供が生まれた時は、健康だけを願っていたのではないでしょうか。
「健康であれば、その他のことは期待しない!」くらいの気持ちで、おおらかに過ごしてみると、少しは気分が楽になるかもしれません。
イライラの分析と対処
不安や不満が募ってくると、イライラしてくるものです。
このような時は、自分がどういう状態で何に困っているのか、冷静に分析してみましょう。
どうしよう、どうしようと不安を募らせても、何の解決にもなりませんから、紙に書くなり、人に言うなり、自分で独り言を言うなりして、冷静に分析してみます。
もしかしたら解決法があることであれば、その解決方法に即座に取り組んでみます。
そして、解決できない問題であれば、いくら悩んでもイライラしても、時間の無駄ですから、考えないことにします。
さっさと頭の中から消去するように努力しましょう。
解決できる問題と、解決できない問題があることを知り、自分の力ではどうしようもないことは、考えないこと、そして、より生産性のあることに時間を割くことの方が、その先の人生を豊かにすると思います。
「どうしよう?」と思うのではなく、「問題は何なのか?」という視点で、常に冷静に客観的に問題を見る習慣をつけることがおすすめです。
イライラを鎮める言葉
ここからは、参考までに、イライラした時につぶやくと、何となく気分が晴れる言葉を集めてみました。
「ついてる」
「ついてる、ついてる、、、、」と1日1000回以上つぶやく有名な方もおられますが、「自分はついてる」と言葉に出して言うことは、気分を明るくさせてくれます。
「塞翁が馬」という言葉がありますが、あの時のあの「ついてない」できごとが、この「ついてる」出来事につながっているということが、人生の中でよくありますね。
心がネガティブな方向に進んでいて、何かイライラするなと思った時には、自分の心を明るくする言葉をつぶやくことがおすすめです。
「生きてるだけで丸もうけ」
本当は、こうなってほしい、こういう方向に進んでほしいと思うことが多いとは思いますが、自分の人生ではありません。
子供は親の後を継ぐことが当たり前だった江戸時代のような時代と違って、子供の将来は親の思い通りにはならない時代です。
親が過剰な期待をかけてしまうことで、過干渉になったり、コントロールしようとしたり、そういうことで子供にもストレスがたまってしまうこともあります。
自分よりも長生きしてくれて、元気であればそれでいいと思えば、イライラも減るでしょう。
「ピンチはチャンス!ただ今成長中!」
ネガティブな感情を感じた時は、成長の時だと考えてみましょう。
物事には、陰と陽、ポジティブとネガティブ、長所と短所、良い面と悪い面が必ずあります。
ネガティブな面だけを見ると、イライラしてきてしまいますが、裏を返せば、成長のチャンスの可能性大です。
何かイライラすることが起きた時、相手の良いところを探すこと、問題点の良い面を見ることで、気分が晴れるのではないかと思います。
子育てでイライラしない方法・まとめ
今回は、子育てでイライラしてしまった時の原因や、怒りのデメリット、そして、イライラを抑える対処法などについてご紹介しました。
子育て中は、ストレスがたまる日々ではあろうとは思いますが、その反面、幸福感ややりがいも感じられることと思います。
物事の良い面を見て、今ある幸せに感謝して、明るい言葉を使っていくと、イライラする日も減っていくのではないかと思います。