そろばんを習う一番のメリットは、数字や文字の処理能力を向上させられることです。
処理能力が上がることは、単に計算が速くなるだけではなく、記憶力や判断力、頭の回転の速さなど、仕事や勉学において役に立ちます。
今回は、そろばんを習うことが処理能力の向上にどのようにつながり、いかに学習に役立つかを解説します。
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処理能力とは?
さて、では処理能力とはどういう能力のことを言うのでしょうか。
情報を拾い上げ脳内で適切に処理、加工する能力
五感(視覚・聴覚・触覚・味覚・臭覚)から得られる情報を脳に送ることはインプット作業といいます。
そして、脳内で情報を吟味、加工、編集など行い、口や手を使って言葉や文字にすることをアウトプット作業といいます。
処理能力とは、このインプット作業からアウトプット作業までの一連の流れのことを指します。
インプットからアウトプットまでが速く正確であればあるほど、処理能力が高いと考えられます。
そろばんは処理能力の向上におすすめ
そろばんは目視により認識した数をそろばんの珠を指ではじくことによって計算を行います。
つまり、視覚からインプットされた情報(この場合は数字)を脳で認識し、そろばんを指ではじいて珠を入れるアウトプットの作業を繰り返します。
目→脳→指という一連の流れで数字を計算している流れを想像してみてください。
そろばんは、この一連の動作を正確に、迅速に限られた時間のなかで繰り返しますので、処理能力を鍛えることができます。
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処理能力を上げるとどんなメリットがある?
処理能力を向上させると、一般的には以下の利点があります。
マルチタスクになれる
マルチタスクとは、複数の業務を同時に処理できることをいいます。
処理能力が高いということは、個人差にもよりますが、たくさんの情報を一気に脳内で処理できるということです。
マルチタスクは学習面だけではなく、学校を卒業して社会に出たとき、仕事を進めるうえで貴重なスキルとなります。
問題を解くスピードが上がる
処理能力が上がると、脳へのインプットからアウトプットまでのスピードが上がるので、学習面においては問題を解くスピードが速くなります。
問題をたくさん解けるようになると、時間にも余裕が生まれ、効率的な学習ができるようになります。
頭の回転(応答速度や判断力)が速くなる
処理能力を向上させると、会話での応答速度や判断力が速くなります。
いわゆる地頭が良いといわれるものです。
そろばんで処理能力を上げることで期待できる効果
それでは、実際にどのような効果が期待できるかについても紹介します。
集中力アップ
そろばんは集中力をあげるのに役立ちます。
とくに見取り算や伝票算(全珠連のみ)では、十数桁の数を目視しながらそろばんの珠をはじく一連の作業をずっと繰り返します。
一つでもそろばんに入れる数を間違えてしまえば正答できませんので、集中力を培うのにうってつけです。
計算速度の向上
そろばんのメインとなる種目の掛け算・割り算では、問題の数字をそろばんに入れるのに加えて、頭のなかで九九の計算をしなければなりません。
頭のなかで九九の計算をする作業が加わり、複雑な作業を同時に行うことになります。
そろばんの掛け算・割り算を計算することで、計算速度と計算力を上げられるのに加え、処理能力を鍛えるのに一層の効果が期待できます。
読解速度と記憶力の向上
そろばんをしているときの視線は、そろばんの珠と問題の数字を交互に行き来します。
しかし、あまり視線を動かすと、そろばんの珠を入れる速度が落ちてしまいます。
そのため、眼球を最小限に動かして最大限の範囲で数字や文字を読みとることが大切になります。
視認範囲が広がるので、一度に読み込む文字や数字情報が増えることになります。
また、一度目視した数字はそろばんの珠に入れるまで記憶しておく必要がありますので、記憶力も鍛えられます。
まとめ
以上、そろばんを習うことで培われる処理能力が、どのように学習に役立つか紹介しました。
そろばんは単なる計算道具だと思っている人も多いようですね。
しかし、実際には、計算力だけではなく、記憶力・集中力、読解速度など、学習するうえで土台となる能力を身につけるのに大変役に立ちます。