「勉強ができる子にしたい!」という想いは、親がわが子に対してもつ共通の願いです。
「勉強、勉強」といつも声かけをしてきたのに、いつの間にか勉強嫌いになってしまったわが子。
親としてどう対処したらよいのか、一緒に考えてみましょう。
スポンサーリンク
勉強嫌いになってしまう5つの原因とは?
2、3歳ごろの子供は、目をきらきら輝かせ、「なんで?」「どうして?」を連発します。
子供は本来、学ぶ意欲が旺盛です。
それが、なぜ、いつから、勉強嫌いになってしまったのでしょうか?
原因と対策を考えていきましょう。
学習の準備ができない
勉強嫌いになっている子供の中には、身の回りのことが自分でできないという、勉強以前の問題が原因になっていることがあります。
まず、机の上を整頓する、持ち物をそろえる等の基本的なことができていないと、子どもは勉強を始める前からどうしてよいかが分かりません。
結局、勉強までたどり着くことができず、やる気をなくしてしまいます。
生活リズムが乱れている
ゲーム、スマホ、パソコンなどの普及により、家庭での過ごし方もひと昔前とずいぶん変化してきました。
そのような中で、子どもの生活リズムの乱れも目立つようになってきています。
一番は、睡眠不足です。
朝の寝起きが悪い、朝ご飯をしっかり食べない…。
これでは、子どもの頭はボーッとしてしまい、勉強に必要な思考力もなくなってしまいます。
スポンサーリンク
生活が忙しい
疲れてエネルギーが無いときは、何かをすすんでやる意欲もなくなってしまいます。
学校から帰った後に、サッカーや水泳等の習い事、そして学習塾、帰ってからまた宿題等の過密スケジュール。
日常生活が忙しく、遊ぶ時間もわずか。
元気な子供といえども、さすがに疲れた状態での勉強では、意欲がなくなり身につきません。
勉強が分からない
「宿題をやりなさい。」と言ってもなかなかやろうとしない。
原因として、その学習の内容が理解できていないことが考えられます。
内容が、分からない、むずかしいは、勉強ぎらいにつながります。
自己肯定感をなくす親の接し方
勉強ぎらいになる原因として一番配慮しなければならないのは、やる気をなくす親の接し方・声かけです。
次のような接し方・声かけは子供の自己肯定感を無くしてしまうため注意しましょう。
できないと叱る
勉強ができない時、親はカッとなって、
- 「なんでこんなことが分からないの?」
- 「何回言ったらわかるの?」
と、つい同じことをくり返し言ってしまいます。
叱られて楽しい気持ちで勉強ができるはずがありません。
嫌な気持ちになった子どもは、勉強にマイナスのイメージを持つようになります。
命令する
一方的に親の方から
- 「これをやりなさい。」
- 「何時までに終わらせなさい。」
と、子どもの都合も聞かずに命令口調で言われてしまうと、子どもはやる気がなくなってしまいます。
大人でも、上司から仕事を命令されるとやる気をなくしませんか?
それと同じです。
比べる
- 「お兄ちゃんはよくできたのに、あなたはなぜかしら?」
- 「となりの○○ちゃんは、いつもテストが100点だって!」
など、子どもが聞いて嫌な気持ちになることを平気で口にする親がいます。
比べられることで、子どもは劣等感を持つようになります。
人格を否定する
「何をやってもだめね。」などは、その子の人格を否定してしまう言葉です。
子どもは、自己肯定感をなくし、「自分はだめな人間だ。」と自分に自信を持つことができません。
恐いのは、その心に突き刺さった言葉が、その後の生き方にも影響してくることです。
勉強が好きなる3つのコツ
それでは、勉強嫌いな子供が勉強好きになる3つのコツを紹介します。
基本的な生活習慣を身につけさせる
「勉強を始めよう」という段階で、机の上はぐちゃぐちゃ、鉛筆はけずっていない、消しゴムもない…
準備や片付けができなければ、当然、勉強もすすみません。
できていない時は、幼稚園や保育園でやったような初歩的な訓練を、子どもと一緒にくり返しやってみましょう。
生活リズムを整える
心身ともに元気でなければ、勉強もはかどりません。
「早寝、早起き、朝ごはん」などは、生活リズムを整える上でとても大切な要素です。
その他にも生活リズムを崩している原因があれば、「ゲームは1日に1時間」など子供と一緒にルールを考えて、改善していくとよいでしょう。
また、習い事等で過密スケジュールにならないようにすることも大切です。
特に睡眠不足、体の疲れは、思考力を低下させます。
勉強を楽しくする工夫をする
勉強が楽しくないなら、楽しくなる工夫をしてみましょう。
ここでは5つの工夫を紹介します。
分かるところから始める
学習内容が理解できていないことに気づいた時は、分からないところを無理にやらせるのではなく、つまずいている原因を突き止めることが大切です。
例えば、小学校高学年の算数が分からなくなったとします。
算数は積み重ねの教科ですから、土台は低学年で学習しているはずです。
だからこそ、もう一度、低学年の土台の内容に戻って学習します。
つまずきの原因を突き止めて、内容をしっかり理解させることで、その子を勉強嫌いになることから救うことができます。
子どもにあった勉強方法を見つける
子どもにとって楽しいもの…ゲーム、マンガなどいろいろあると思います。
ゲーム、マンガというと勉強とかけ離れているイメージを持ちますが、なかには知識や技能が身に付くものもたくさんあります。
子どもがゲーム好きなら、勉強にゲームを取り入れる。
マンガが好きなら、マンガを取り入れる。
本が好きなら図書館の本で勉強する。
このように、子どもの興味にあったものを取り入れることもおススメです。
勉強が嫌だと思っていた子供達の目がいきなり輝き始め、楽しくやること間違いなしです。
これをきっかけにして一度勉強が好きになれば、もうゲームやマンガがなくても、知的好奇心を満たすこと自体を楽しめるようになります。
親も一緒に学ぶ
親が「勉強しなさい」と言っている以上、子供がどんな学習をしているのか、たまに一緒にやってみることが大切です。
自分がやってこそ、「分かりづらいところ」や「つまずきやすいところ」に気付き、的確なアドバイスができるようになります。
また、親が勉強を楽しむ姿を見せるのも効果的です。
やる気をおこす声かけをする
子供は親の声かけの仕方ひとつで、勉強が好きになったり嫌いになったりしますから、言葉かけには細心の注意を払うことが大切です。
子どもにやる気を起こさせる「ほかほか言葉」(笑顔で)
がんばっているね! あと少し! えらい! さすが! すごいね! できたね!
ここまでできるようになったの? 一緒にがんばろう
子どもがやる気をなくす「とげとげ言葉」(上から目線で命令調に)
○○さんはよくできていいね みんなできているのに
お父さんに話すよ(子どもにとってこわい人) 何回言ったら分かるの?
こんなこともできないの? やっとできたの? これだけ? だめね…
結果ではなく過程を認める
親はどうしても勉強の結果や成果だけを重視しがちです。
でも、大事なことは子供がどう頑張ったかという結果に至るまでの過程ではないでしょうか。
たとえ結果が悪くても、「よく頑張ったからいいと思うよ。」とか「ここまでできるようになったのだね。」という親の温かい声かけで、子どもは次からも頑張り始めます。
勉強嫌いの子供にやる気を出させるコツ・まとめ
子供の勉強への意欲は一人一人ちがいます。
その子に適した勉強の仕方もいろいろです。
共通していえることは、「楽しければやる!」です。
親が子どもに、勉強の楽しさを伝えていくことが大切なのではないでしょうか。