小学生からスマホを持つ時代に突入し、テレビや新聞以外に、インターネットからさまざまな情報が素早く入ってくることになりました。
これまでの時代と違って、あふれる情報の中から、正しい情報や信用できる情報を見きわめてゆくスキルが必要になってくるということで、メディアリテラシー教育が重視されています。
これからの時代の子供たちは、自ら情報収集し、取捨選択し、必要な情報や信用できる情報を見きわめてゆかなければなりません。
そのために、メディアの特徴について知ることは大変重要です。
今回は、家庭でもできる新聞を使ったメディアリテラシー教育についてお伝えしたいと思います。
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メディアリテラシー教育とは
元々「リテラシー」とは、文字の読み書きの能力のことをいいますが、メディアリテラシーという言葉は、メディアの伝える情報を見きわめたり、情報を分析する力のことを意味します。
つまり、これからどんどん複雑化する情報化時代の中で、自分で情報を取る力や、得た情報を分析したり、取捨選択したりするスキルが必要とされます。
家庭でもできるメディアリテラシー教育
メディアリテラシーと聞くと、何かよくわからない難しいものだというイメージがあって、学校で先生に教わるものだ思われるかもしれません。
しかし、これからの時代は、学校だけではなく、家庭教育や地域での様々な教育が重要になってくるでしょう。
今回は、新聞を使ったメディアリテラシー教育について紹介します。
実際の学校の授業でも使える方法です。
5社以上の同じ日付の新聞を購入する
少し費用がかかりますが、同じ日付で、複数の新聞社の新聞を1部ずつ購入します。
スポーツ新聞は除き、発行部数の多い大手新聞社を選んでください。
6社~7社あれば多角的な比較ができて理想的ですが、少なくとも5社分の新聞をそろえましょう。
新聞の例としては、以下のものが挙げられます。
- 都道府県ごとの地方大手の新聞
- 読売新聞
- 日本経済新聞
- 朝日新聞
- 毎日新聞
- 産経新聞
各社のトップ記事を調べる
全ての新聞を並べて、第1面の中でも、最もメインとなる記事を比較してみましょう。
7社の新聞全部がトップ記事を同じニュースで占めていることもありますし、各社、取り上げる話題がバラバラの場合もあります。
新聞を1社だけ購読していたら、見逃してしまいそうなことも、各社の新聞の第1面を比較することで、さまざまなニュースの取り扱いがあることを学べますね。
全社共通のトピック記事を探す
各社のトップ記事が全て同じである場合もあるかもしれません。
もしトップページの話題が、各社ともバラバラである場合は、全社に共通しているニュースがないかどうかを探してみましょう。
必要であれば、蛍光マーカーで記事をぐるりと囲みます。
そうすると、記事が目立つので、全体的な比較をしやすくなります。
新聞社によっては、大きなスペースを割いているところもあれば、小さな記事として取り上げている場合もあります。
比較するポイント
各社共通のニュースが見つかったら、今度は、細かく比較をしてみます。
比較するポイントは以下の通りです。
記事の見出し
見出しというのは、記事のタイトルのことです。
見出しの言葉づかいや意味などから、どのような印象を受けるか、比較してみましょう。
記事が占めるスペース
記事が、新聞の1ページの半分以上を占めている場合もあれば、片隅に少しだけ掲載されいてる場合もあります。
大きな記事として取り上げていれば、その新聞社がその出来事を重要視していることが考えられます。
写真の比較
写真が掲載されている場合と、写真のない文字だけの記事が載せられている場合があります。
また、写真についても、どのような写真を使っているかで、書き手の意図が伝わってきたりします。
文字数や内容
最後に、文字数や、記事の内容についてしっかり比較してみましょう。
トップニュースであれば、記事によって肯定的であったり、批判的な書き方であったり、読んだ後の印象が異なるケースがあることを知ることができます。
各社の記事を比較する目的
ここで、重要なことは、各新聞社の方針や立場を知ることではなく、各社によって書き方が異なるということを知ることです。
事実が1つでも、そのとらえ方や書き方、伝え方はたくさんあることを知ることができれば良いと思います。
つまり、何かについて調べたい時に、どのようなメディアを参考にして調べるかによって、結果が変わる可能性があるとうことを知ることが重要です。
1つだけの見方にとらわれないための練習といえると思います。
家庭でできるメディアリテラシー教育・まとめ
ニュースや何かのトピックについて調べたりするときには、幅広い見方があることを視野に入れておくべきだと思います。
1つの情報だけにとらわれることなく、多面的な見方を知ることができれば、大きな学びや発見につながることと思います。
家庭でも十分可能な情報リテラシー教育をぜひ試していただければと思います。