小学生ともなると難しくなってくるのが友達関係です。
特に女の子は男の子と違って「グループ」の問題があります。
誰とでも仲良く遊べることが理想ですが、現実問題としてそれは難しいものです。
性格が合う子と合わない子がどうしても出てきます。
子供が悩んでいたら、親としてどうアドバイスすべきなのか、親としてできることについて考えてみます。
スポンサーリンク
小学生の女の子に起こりやすい友達トラブル
男の子はその時々で遊ぶ友達を変えたり、気分によって「今日は○○くんと遊ぶ」といったように、いつも同じ子と遊ぶとは限りません。
もちろん、ウマの合う友達はいても、別の子が入ってきたらからといってその子を「入れない」というように、かたくなに拒否することは少ないでしょう。
しかし女の子は違います。
「グループ」を作ることが多く、常にその「グループ」の子たちで行動したり、遊んだりします。
ですから、たまに違うグループの子と遊んだりすると「なんであっちのグループの子と遊んだの?」などと責められてしまうこともあります。
女の子の場合は分かりやすい「暴力」などではなく、何となく口をきかないとか、傍目には分かりにくいトラブルが多いので、先生が気がついていないこともあります。
無視される
何もした覚えはないのに、ある日突然周りの子が口をきいてくれなくなる。
きっかけはとても些細なことが多いのですが、少し影響力のある子が無視を始めると周りの子もそれに追従してしまうので、今まで遊んでいた友達と急に遊べなくなる、ということが起こります。
参考小学生の女の子の無視を乗り越えるには?【親ができるサポート8つ】
奇数になると仲間はずれになる
これもよくあることなのですが、奇数になると一人が仲間はずれになったりします。
学校からの帰り道、3人で歩いてると2人だけで分かる話ばかりして自分が話に入れなかったとか、2人だけでさっさと帰ってしまってひとりぼっちになってしまったとか。
標的はいつも同じだとは限らないというところが面倒なところです。
参考小学生の女の子が仲間はずれにする理由【意地悪な心理と対処法】
スポンサーリンク
子供のトラブルを察知する方法
小学生ともなると、段々悩み事をストレートには話してはくれなくなります。
だからこそ、問題が深刻化する前に、トラブルが起きていることを察知したいですね。
勉強に身が入らない
話しかけても返事をしない、うるさがる
元気がない
体調不良を訴える
怒りっぽい
など、何かしら普段と違う様子があれば、「学校で何かあったかな?」とちょっと注意をしておきましょう。
そして、子供の気持ちが比較的落ち着いている時に、「最近学校で何かあった?」と聞いてみてください。
1度で話してくれるとは限りませんが、それでも「何かあったらいつでも相談してね。必ず力になるからね」と言っておくだけでも子供は安心します。
もし悩みがあればいつでも聞くよ、ということを折に触れて話しておけば、本当に困った時は相談してくれるはずです。
ただし、家で心配されないようにと気丈に振る舞う子もいるので一概に様子が変わるとも言い切れないのが難しいところです。
友達関係の悩みに親としてできる6つのこと
悩んでいる娘をみると、親としてはとても辛いですね。
何とかしてあげたいと思うのが普通です。
しかし、ここで大事なのは、ああしなさいこうしなさいと親が口出しするのではなく、じっと見守りつつ、子供の辛さを理解し寄り添ってあげることです。
参考小学生女子のいじめやトラブルへの対処法【親や本人ができること】
家庭がリラックスできる場所であるようにする
学校がつまらなくても、帰る場所、安心できる場所があれば子供は辛いことを乗り切っていけます。
そのためには、家庭が絶対的に安心できる場所であること、リラックスできる場所であることが必要です。
親は笑顔で接し、つまらないことでガミガミ怒らないことです。
子供の好きなおかずをたくさん作ってあげるとか、時には気分転換のために一緒に出かけるとか、子供がリフレッシュできる時間も作ってあげてください。
むやみに口出しをしてはいけない
親としては、「イヤなことをされたらイヤだって言いなさい」とか「なんで仲間はずれにするの?って怒ったらいいのに」とあれこれ口を出したくなってしまいます。
しかし、そのほとんどは功を奏しません。
学校での状況は子供の話から把握しているだけで、その場を見ているわけではないですよね。
現状がよく分かっていない状態でのアドバイスは子供のためにならないことが多いので、ここはじっとこらえます。
安易なアドバイスは「そんな簡単なことじゃないんだよ!」と子供の気持ちを傷つけかねません。
それよりも、子供の話をしっかり聞いてあげて、共感することが大事です。
子供を否定しないこと
子供がせっかく悩みを話してくれた時に、「それはあなたが悪いんじゃないの?」なんて子供を否定するようなことを言ってはいけません。
たとえその子に原因があると思ったとしても、です。
まずは悩んでいる心を軽くしてあげること、これが親にできることです。
「イヤな思いをしたね」「つらかったね」と共感しながら話を聞いてください。
辛い気持ちを受け止めて少しでも気持ちを軽くしてあげる。
悩んでいる状態では冷静な判断ができませんし、大人の忠告も耳に入らないからです。
良い、悪いで判断するのではなく、子供の気持ちにしっかり耳を傾けることが大切です。
相手の親に直接文句を言わないこと
もしも学校で意地悪をされている、と子供から話されても、いきなり相手の子供の親に文句を言うことはやめましょう。
問題がこじれるだけですし、逆ギレされる可能性もあります。
どちらの親も自分の子供の言い分を優先させますから、話は平行線になり、解決にはほど遠くなります。
担任に相談する
小学生の間は、まだ子供同士のトラブルを子供の力で解決するのは難しいものです。
ですから、まず現状がどうなっているのか、学校での様子を客観的に見てもらうために担任の先生に相談してみましょう。
このとき、「うちの子がいじめられてるから何とかしてほしい」というように一方的に苦情を言うのではなく、まず親として把握していること、子供から聞いたことを正確に伝えます。
そして学校での様子はどうなのかをしっかり見てもらいましょう。
その上で、トラブルの原因は何なのか、解決策を探っていくのがベストです。
例えば、相性の悪い子と無理に仲良くする必要はないわけです。
他の子と仲よくできればいいので、席替えをしてもらったり、何かしら配慮してもらえることがあるかもしれません。
また、先生からちょくちょく声をかけてもらうなど、ちょっとした気遣いがあるだけでも「見てくれている」という安心感から、子供は気が楽になります。
どういう方法がその子にとって最善なのかを、担任とよく話し合っていくことが大切でしょう。
一人でいる力をつけることも必要
友達に無視されたりするととても辛いと思います。
学校にも行きたくないと思うかもしれません。
でも、人間関係のトラブルはこれから一生付いて回ります。
大人になった時の方が面倒かもしれません。
だから、常に誰かと一緒でないと過ごせないようになってしまうより、「一人でいても大丈夫」という子供になった方が強くなれます。
日本ではあらゆる場面で集団行動が求められますし、友達が多いことが良いことというような価値観を持った人が多いですね。
友達と仲良くすることも大事ですが、一人でいることも大事だよ、合わない人と無理して一緒にいるよりも、一人でいる方が快適なこともあるんだよと教えてあげてください。
表面的な友達がたくさんいても寂しい思いをしている大人はたくさんいるのですから。
だからこそ一人で行動できる強さも必要だと思います。
友達とのトラブルはその力をつける良い機会です。
小学生の女の子の友達関係・まとめ
子供が悩んでいる姿を見るのは本当に心が痛みます。
自分のことよりも辛いかもしれないですね。
以前は小学校高学年で起きていたトラブルが、最近では低学年でも起きることがあります。
1~2年生でも女の子の場合は友達関係の悩みを抱えていることがあるので、子供の様子はしっかり見てあげてください。
今いる「学校」という世界がすべてではなく、この先に明るい未来があるということを親の生き方から見せてあげられると良いですね。