子供の反抗期がすごくて手に負えない、対応に疲れてしまったと悩む親御さんも多いと思います。
子供の反抗期は、本当に疲れますね。わかります。
子育てをしていると、そういう時期が必ず訪れます。
しかし、これは子供が親を超えて自立してゆくために必要な成長の過程の1つです。
自我の目覚めと共に、誰もが心と身体が成長してゆく中で経験する成長の証しです。
誰もが通る道ですから、ここだけは辛抱して乗り越えましょう。
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反抗期の子供の気持ちを知る
理由もなくイライラしてしまうのも思春期・反抗期の特徴ではありますが、実は様々なストレスが原因となっているかもしれません。
思春期特有の悩みは親に言いにくい
勉強の悩みや身体の悩み、また恋愛の悩みなど、小学校までは何でも親に相談していた子供も、さすがに悩みの内容によっては、親に気軽に相談できないことがあります。
言いたくても言えない何かがあると、ストレスを発散できずにイライラがつのってしまいます。
私も中学1年の時に、誰にも相談できずに悩んでいたことがありましたが、ありがたいことに、いつもと様子が変だと両親が気づいてくれて、悩みが解決され助かりました。
本人の口から、言いにくいことは、察したり、探ったりしてあげることも時には有効かもしれません。
「はい」か「いいえ」で答えられる質問をすると、比較的すんなりと答えてくれるかもしれません。
ただ、あまりにもずれた質問をすると、「私のこと全然わかっていない!」と、かえって逆効果になるかもしれません。
よく子供の行動や発言などの様子を観察して、慎重に質問することをおすすめします。
感情のコントロールがうまくできない
保育園や小学校の子供であれば、イライラしたら泣いたり怒ったりしてストレスを発散しても良いかもしれません。
しかし、中学生、高校生へと成長するにつれて、勉強が難しい、部活が忙しい、人間関係も複雑になるなど、さまざまなストレスがたまりますね。
大人と違って、冷静に感情をコントロールすることにまだ慣れていませんから、学校でたまったストレスをうまく発散する場所がなくて、一番身近にいる親や兄弟姉妹に八つ当たりしてしまうということも大いに考えられます。
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思いをうまく言葉にできないイライラ
ストレス発散に効果的なのは、悩みを誰かに打ち明けて聞いてもらうこと。
言葉で思いをうまく表現できると、ストレスを発散し、すっきりすることができます。
何でも話を聞いてもらえる親友などがいれば良いですが、皆が皆、親友を見つけられるわけではありません。
スッキリ話せる相手がいない場合、強い感情があって、その状況を言語化できないとなおさら腹が立つものです。
言葉にできないストレスは、発散する場所がなく、壁に穴をあけたり、自分を傷つけたり、拒食や暴力に変わったりしてしまうかもしれません。
子供の気持ちに共感して、代わりに言語化してあげられると理想的です。
「○○なことがあって、〇〇ちゃんがこう言っていたけれど、あなたは〇〇な気持ちだったんだね」
またそういう場合に、日記や交換日記など、思いを文章に表現することはおすすめです。
楽器を演奏する、絵を描く、歌う、ダンスやスポーツをする、文章にするなど、何かを表現することはストレス発散におすすめです。
子供の反抗期の疲れを乗り越える8つのコツ
それでは、反抗期の子供をもつ親として、どうやってこの困難を乗り越えてゆけば良いのでしょうか。
子育ての考え方や子供を見守る方法についてまとめてみました。
自分の若い頃を思い出してみる
まずは、自分の若い頃を思い出してみてください。
たいていの方は、何に対しても腹が立つ時期があったのではないかと思います。
かつての自分がそうだったように、早かれ遅かれいずれ必ず収まりますから、そこまで信じて耐え忍びましょう。
また、自分の思春期時代は、何に腹が立っていたのか、それはどういうきっかけで収まったのか、などを思い出してみることをおすすめします。
子供の話を傾聴する
傾聴することと、ただ話を聞くこととは異なります。
つまり、聞き方が大切ということです。
傾聴する時、姿勢は前のめりになって、共感しながら、全身で話を受け止めてください。
(時計を見ながら)「時間がないから、早く話して!」
(家事をしながら)「うん、うん、それで、どうしたんだっけ?」(聞いていそうで聞いていない)
このような態度は、逆効果を生みます。
子供の話を聞き終わるまでは、寝ずに何時間でも付き合う覚悟をもって、子供さんと向き合ってください。
面倒と思うかもしれないですが、子育てや教育は、とにかく面倒なことをいかにたくさん行うかに重要性があります。
正しかったのか間違っていたのか、その結果がわかるのは、数十年後になるかもしれないです。
本来教育、子育ては、いくら愛を注いでも、どれだけ受け入れられているのかどうかがわからない、果てしなく切なく空しいものです。
逆なでするようなことは言わない
子供がイライラしている時に、機嫌を逆なでするようなことは言ってはいけないです。
子供の機嫌が悪い時に、「今日は機嫌が悪いね!」などと、冗談でもそのような言葉を言ってしまったら、もっと機嫌が悪くなり、逆効果です。
むしろ、全然関係のない、当たり障りのない、たわいのない雑談をする方が良いと思います。
親の意見や条件を先に言わない
家庭の事情で、子供の思い描いたような夢を応援できない状況があるかもしれません。
しかし、親の意見や条件を、先に提示してしまわない方がいいと思います。
子供は子供なりに悩み、自分の意見を持ち始めている時期です。
将来のことは、できるかできないかはさておき、まずは子供の意見を傾聴することを優先してはいかがでしょうか。
子供の未来は誰のものでもなく、子供自身のものです。
やる気の芽を親がつぶしてしまわないようにしてほしいと思います。
例えば、親の都合や条件を先に提示してしまうと、子供のやる気は一気にそがれてしまいます。
「うちは私立に通わせるお金はないから」
「高校出たら働いてね」
「将来は、家業の後を継ぐように」
「うちは娘だけだから将来お婿さんを連れてきてね」
反抗期の子供にとって、将来の選択肢を制限されてしまうようなことはショックです。
親として伝えたい思いがあるのは十分わかりますが、まずはとにかく子供の意見を傾聴することを心がけてみて下さい。
自分の子供としてではなく、1人の人間と見る
小さな子供の時と同じように接してしまうと、自分はもう成長しているという自負があるので、反発心を拡大させてしまうかもしれません。
まだ大人ではないけれども、一人の人間として、立場を尊重し、しっかりと対応する必要があると思います。
「〇〇、しておいてあげたよ」
「今週末、〇〇するから空けておいてね」
「あんたにはまだわからないでしょ」
このように、勝手に物事を進めたり、大人として子供を見下すような発言は良くないです。
「私はこう思うけれど、あなたはどう思う?」
「今度の週末、〇〇したいと思うけど、良いかな?」
このように、子供の意見を聞いて、尊重したり、確認をする進め方が良いと思います。
「そっとしておくこと」と「放置すること」は違う
そっとしておくのは、あくまでも、味方であることが伝わっている状態で見守ることです。
子供がイライラしているからと言って、落ち着くまで、ただ何の声がけもせず放置するというのは良くないと思います。
子供は敏感ですから、親の心の態度はしっかり伝わります。
自分が大切にされているかされていないか、敏感に感じ取ります。
諦めて無視して放置している場合は、その気持ちが伝わってしまいます。
子供の反応はたとえなくても、優しい声がけは、諦めずに続けていただきたいと思います。
信じないといけない・反発されても構ってあげる
どんなに腹が立っても、親は歯を食いしばって子供を信じてほしいと思います。
時には我慢できずに、言い争いになることもあるかもしれません。
しかし、子供はいくら突っ張って見せていても、実は構ってほしい生き物です。
弱い自分を見せたくなくて自分を大きく見せようとする時期です。
ツッパっている子供に限って、本当は不安で孤独で、人一倍寂しがり屋だったりします。
そのような子供の心理をくみ取って、しばらくの辛抱ですから、反発されても信じて構ってあげてほしいと思います。
見捨てない・諦めない・最後まで応援する姿勢
反抗期の子供は、素直になれないために、誤解を受けるような態度や言動をしてしまいがちです。
でも、それを真に受けず、本当は優しい子であること、本当はしっかりした子であることを信じて、最後まで見捨てず、諦めず、いつでも応援している姿勢を崩さないように頑張ってほしいと思います。
例えばの話ですが、子供は大学進学を夢見ているが、親としては高校卒業後就職してほしい場合。
また、子供は進学で都会へ行きたいと思っているが、親としては地方の地元に残って近くにいてほしい場合など。
将来はどうなるか、誰にもわからないです。
子供が夢見ていることを、簡単に否定したりせず、応援するよという立場でいてくれる方が、子供としてはありがたいと思います。
私は厳しい家庭環境にありましたが、大学進学を希望しておりました。
両親は、「お金がなくても、借金してでも何とか大学卒業まで応援するから、大丈夫!」と言ってくれました。
「親も一生懸命頑張るから、あんたも頑張り!」という明るい感じでした。
親が子供を応援するために、必死で仕事を頑張ってくれている姿を見て、心から感謝したものです。
反抗期の子供への対処法・まとめ
反抗期の子供がいる時期は、子育ての中でも一番厳しい時期かもしれません。
しかし、必ず、明るい未来がやってくると信じて、諦めず、へこたれず、子供を信じてこの時期を乗り越えてほしいと思います。
人間は、良かれ悪かれ、経験したことを繰り返す生き物です。
親から受けた愛情や思いやりの経験は、数十年後、またその子が、自分の子供を育てる時のヒントとなります。
数十年後に結果が出るような、果てしなく遠い未来の種まきとなりますが、子供を信じて成長を応援する姿勢で乗り切ってほしいと思います。