子供の顔を見るとすぐに「勉強しなさい!」って言ってしまっていませんか。
その気持ちはわかります。
なぜなら、言わなければ一向にやろうとしないように見えますから。
でも、親の「勉強しろ」という一言が子供のやる気をなくし、勉強嫌いにさせているかもしれません。
なぜ子供は、勉強しろと言われるほどにやる気がなくなるのでしょうか。
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親に勉強しろと言われるとやる気がなくなる理由
「今やろうと思ったのに!」
そんな子供の心の声が聞こえてきそうですが、なぜ「勉強しろ!」と言われるほど、やる気がなくなるのでしょうか。
押し付けられている感があるから
自分で始めようと心に決めたことは、何の抵抗もなく続けられるものです。
しかし「やりなさい」と頭ごなしに命令されたことは、たとえそれが正しくても、やらなくてはいけないことだと頭ではわかっていても、押し付けられた感じがしますね。
押し付けられている、命令されている、と感じることは、多くの場合、素直に聞き入れられません。
ですから、子供としては、やらなくてはいけないと思いつつ、「うるさいな!」と反発したくなってしまいます。
説得しようとするほど逆効果になる
「勉強しなさい」と言えばいうほど、子供は言うことを聞かず、どんどんやる気がなくなっていきます
これは、心理学でいう「ブーメラン効果」というもの。
説得しようとする方向とは逆の方向へ態度が変化してしまうことで、要因としては、
自分の価値観や信念を攻撃されている
押し付けがましく感じる
などの感情があるからだとされています。
例えば、「あんな男と付き合うんじゃない!」なんてことを言われて親に反対されればされるほど恋愛感情が燃え上がってしまう、といった例がありますが、これもブーメラン効果です。
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反抗期真っ只中だから
小学校高学年ともなると、もう既に反抗期に入っている子もいますよね。
ただでさえ親の言うことがうるさいと感じる時期に、やりたくもない勉強をやれとうるさく言われても、子供としては簡単に受け入れられる気になれません。
勉強しろと言わなくても子供のやる気を引き出す方法
そもそも「勉強をやりたくない」と思っていることが原因と考えられます。
なぜ勉強をやりたくないのか?
時間がかかって面倒臭い
よくわからないから面倒臭い
ゲームや漫画、遊びの方が楽しい
このような理由が多いのではないでしょうか。
「勉強はやればできる」ということを知らない子が多いのです。
できないのはやり方がわかっていないだけで、普通の知能があって、自分に合ったやり方やコツがわかれば誰でもできるようになるものです。
ただ、それを知らないだけ。
だから、そのやり方を教えてあげると、やってみようという気持ちにつながると思います。
まずは宿題だけでいい
宿題は、その日に学校で学んだことの復習になります。
だから、まずは宿題をやることだけを目標にしてみましょう。
これ以外にたくさんドリルをやらせようとか、塾に無理やり通わせようとするのではなくて、「勉強する」習慣をつけることを目標にするのです。
宿題だけはおやつの後にやってみよう。
15分でいいからやってみよう。
そのようなことを子供と約束してみてください。
その上で、宿題をやるのにも苦労していたり、どこかでつまづいているなら学校の勉強が理解できていない可能性があるので、どこがわかっていないのかを見てあげてください。
基本的なことがわかっていないと勉強は楽しくありません。
まずは授業でやっていることが理解できていることが大前提になります。
もしそこでつまづいているなら、授業をちゃんと聞いているのか、聞いているのに理解できないのか、その辺を担任と相談してみてもいいかもしれないですね。
小さな成功体験を積み重ねる
勉強が苦手な子、勉強が嫌いな子は、自分に自信がない子が多いです。
勉強ができないために、他のことにまで自信を失ってしまっている。
だから、最初は何でも良いので、小さな成功体験を積み重ねましょう。
運動会のかけっこで一番になる
好きな虫の名前を全部覚える
世界の国の名前と国旗と覚える
など、直接的に学校の勉強と結びつくことでなくても構いません。
自分が好きなことで「できた!」という成功体験をたくさん持っていると、「勉強だってできるはずだ!」という自信が芽生えてきます。
学校の勉強もやればできるかもしれない!と思えば、苦手意識を払拭することができるでしょう。
勉強は自分のためにするものだということを理解させる
勉強するのは誰のためなのか。
これは小学生だと意外とわかっていない子が多いです。
勉強しろと言われるからする。
でも、やらされている勉強では身につきません。
では、どうすればいいのでしょうか。
勉強は人生の選択肢を増やし、自分の可能性を広げるためにやるものだということを繰り返し話してください。
ただ、この時大事なのは、学歴がないとだめ、というようなイメージを持たせないことです。
学歴は確かにまだまだ日本では大事なものですが、学歴を得るために勉強するのではないですよね。
あくまでも自分の将来の可能性を広げるために幅広く勉強したことが、名のある大学を卒業した、という結果につながるということです。
ですから、「いい大学」に行くために勉強をするのではなく、自分の人生の選択肢を増やすために勉強するのだということを繰り返し話してください。
親も一緒に勉強する
親が家でゴロゴロしていてテレビばかり見ている、スマホでインターネットばかり見ている、そんな姿を見て子供が勉強する気になるでしょうか。
それでも勉強するなら、その子はもともと勉強の必要性がわかっていたということで、「勉強しろ」という必要のない子ですね。
もちろん親は外で働いて苦労しているから、家にいる時くらいはゆっくりしたいかもしれません。
けれども、それは子供には伝わりません。
子供にああしろ、こうしろというのなら、親が率先して見本を示すことが大事です。
仕事の勉強をしてもいいし、趣味の勉強でもいいでしょう。
たくさん学んだことを子供に話してあげてみてください。
子供と一緒にスケジュールを決める
宿題は必ずやる必要のあるものですし、それ以外の家庭学習も必要です。
夕ご飯までにやるのか、朝早く起きてやるのか。
勉強のスケジュールを子供の意見を取り入れて決めてください。
親が押し付けるのではなく、子供が自ら「この時間にやる」と決めることが大事です。
そして、一度決めたらもう口を出さないこと。
もし、夕ご飯までにやると決めたのにやっていないなら、「勉強終わったらご飯用意するからね~」とさらっと伝えれば良いですね。
親子のコミュニケーションが何より大事
勉強の大切さというものは、小学生ではまだわかっていない子がほとんどです。
でもそれは普通のこと。
大人になってから「もっと勉強しておけばよかった」と後悔している人はたくさんいますよね。
そうならないためにも、なぜ勉強が大切なのか、勉強しないで大人になるとどうなるのか、ということを理解させる。
その方が「勉強しなさい」とガミガミ言うよりも、効果があります。
そして何よりも、勉強することの楽しさや自分の世界が広がることの面白さを人生の先輩である親がたくさん話してあげることが大事です。
勉強できる子、自分から勉強している子は親子の関係が良好なことが多いです。
ですから、「勉強しろ!」とやりたくないことを押し付ける前に、親子の会話を増やすほうが先かもしれないですね。
まとめ
自分が子供の頃を思い出してみればわかりますよね。
親にガミガミ言われるほどにやる気がなくなったと思います。
特に、自分は本も読まないのに、勉強の大変さも知らないのに、ただただ勉強しろと頭ごなしにいう親には反発心しか感じなかったはず。
だったら、それと逆のことをすれば良いと思います。
親も一緒に勉強を楽しんで、将来の夢の話もたくさんしてください。
そうすればきっと、子供も自分から勉強しようと思うはずです。