テストの点が悪くても気にしない、かけっこで勝てなくても悔しがらない、といった負けず嫌いではない子供が最近増えてきたような気がします。
負けず嫌いな気持ちを持つことは子供の成長に必要なものですし、うまく使うことで困難にも負けずやりたいことをやり通す強さも身につくものです。
うちの子、何だかいつもやる気がないように見える、とお悩みの親御さんへ、子供が負けず嫌いになる方法をご紹介します。
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もくじ
負けず嫌いな気持ちが持てない子供たち
負けたら悔しい、頑張りたい、と思う気持ちは自然にわき上がってきそうなものですが、その気持ちを持てない子にはどのような理由があるのでしょうか。
傷つきたくない
頑張ったのに結果が出なかったときは本当にがっかりしますよね。
それは大人も同じです。
ショックですし、落ち込みます。
でも、その経験を糧にして再び頑張るからこそ、人は成長できるのです。
しかし、傷つくのを恐れるあまり最初から努力をしない子もいます。
大して練習していないから
自分は元々そんなに力がないから
と、最初から「負けてもいい理由」を作り、諦めていれば、負けた時に傷つかないで済みますね。
親が悔しがっているだけかもしれない
親としては「どうして負けたのに悔しがらないんだろう」と思ってしまいますが、子供の気持ちを優先できているか、ということを一度考えてみてもいいかもしれません。
例えば、子供はそれほど水泳が好きではないという場合です。
水泳が好きではないのですから、負けたくないという気持ちがなかなか持てない、という場合もあります。
もっと上位を目指して欲しいと思っているのは親だけなのかもしれません。
子供は本当に今やっていることを頑張りたいと思っているのでしょうか?
そもそものスタート地点がズレてしまっていると、子供の負けず嫌いの気持ちには、なかなかスイッチが入らないでしょう。
「負けた」ということを表に出したくない可能性も
「悔しがっていない」=「負けず嫌いではない」ということにはならないので、ちょっと注意が必要です。
性格によっては、負けたことが悔しすぎて、その感情を表に出すことすら嫌がる子もいます。
ですから、心の中では悔しくてたまらないのに平気な振りをする。
このような子は、実は誰よりも負けず嫌いです。
表面的な様子からはちょっとわかりにくいので、よくお子さんを観察してみることをお勧めします。
そして、負けたことを悔しいと思う気持ちがあるなら、次につなげて頑張る方法を考えよう、という方向に気持ちを向けてあげると良いと思います。
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負けず嫌いになるには?
子供の負けず嫌いな気持ちを引き出すには、親はどうしたら良いのでしょうか。
本気にさせる
何かに対して本気になった時、子供のやる気スイッチが入ります。
例えば、中学受験ですが、親がいくら勉強の大切さや自分に合った学校に行くことの大切さを説明しても、小学生の子供の心にはなかなか響きません。
しかし、学校見学に行くなどして「この学校に絶対入りたい!」という気持ちが芽生えた時には、自然とやる気が出てくるものです。
ですから、親が手伝える1つ目のことは、スポーツや勉強、どんな分野でも良いと思うので、子供が本気になるようなサポートをすることです。
大好きなことを見つける
受験のように必要性はなくても、自分が本当に好きなことが見つかれば、「自分が誰よりも上手になりたい」「周りのみんなに勝って一番になりたい!」という気持ちが自然に芽生えてきます。
必ずしも得意である必要はなく、大好きだからこれをやりたいという気持ちさえ持てれば、単なる勝ち負けにこだわるのではなくて、「認められたい」という意識が負けず嫌いな気持ちを育てるでしょう。
勝つ楽しさも知る
負けてばかりいると「負け癖」がついてしまいます。
どうせ頑張ったって無駄なんだ、と思わないように、時には「勝つ」「認められる」という経験も必要です。
例えば、その子よりも少しタイムの遅い子と一緒に走らせて、先頭を走る気持ちのよさを味わうとか、少し弱いチームと対戦してみるとか、自分が勝った時のイメージを明確に持たせるといいですね。
そうすると次に挑戦する時に、実際に勝った経験があるので「自分にはできる」というイメージトレーニングがしやすくなります。
失敗を失敗と捉えない
失敗することを恐れる子は、「失敗すること」=「自分がダメな人間」 だと思いがちです。
そんな子には、失敗とかミスとか間違い、負けという言葉を使わないようにします。
失敗は自分が失敗だと捉えた時に初めて失敗になるのであり、「こうするとうまくいかないことがわかった」と思えば失敗ではないのです。
考え方のクセを変えるには少々時間がかかりますが、失敗を失敗と捉えずにそこから何かを学び取るクセを付ければ、心が折れにくい、生きる力を持った大人に育ちますよ。
自分に対して負けず嫌いならそれでもいい
何が何でも人と競争させよう!と思ってしまうと、性格的にそれが合わない場合には親の期待がプレッシャーになってしまい、余計に勝つことに興味がなくなっていってしまう場合があります。
元々負けず嫌いではないおっとりした性格の子もいるので、無理強いはあまり良くありません。
その場合、どうやって闘争心や競争心を引き出したら良いのでしょうか?
それは「過去の自分と比べる」ということを常に考えるようにしてみると良いでしょう。
人と自分を比べるのではなくて、例えば「クロールの息継ぎが出来るようになると、もっと長く泳げて楽しいよ」など、今出来ないことが出来るようになるとどんな未来が開けるのか、ということを教えてあげてください。
昨日の自分と比べて進歩している、ということを楽しんで成長していけるタイプの子供もいるのです。
負けず嫌いな気持ちが子供を成長させる
結果だけでなく、経過も大事ですね。
頑張った努力はもちろん褒めてあげたいですが、大人になるにつれ「結果が全て」という厳しい現実に直面することになります。
傷ついた心を立て直す強さ
負けたら悔しい。傷つく。その気持ちを大事にします。
傷ついたことに目を背けるのではなくて、その傷をどうやって癒すかを考えるのです。
負けたことで傷ついた心は、勝つことでしか癒せない。
そのことがわかり、もう一度挑戦することができれば、再び勝った時には以前より強くなった自分がいるはず。
負けても頑張るという経験を積むことで、自分で自分を成長させられる強い人間になるのです。
やり過ぎにならないようにうまくコントロールを
ただ、負けず嫌いな気持ちが勝ちすぎてしまい、自分のことしかか目に入らないようになってしまうと正直困ります。
そうならいように、上手にコントロールをしてあげたいですね。
負けてしまった時に感じた「悔しい」という気持ちを次につなげていければ良いのですが、ただ勝ち負けにこだわってしまうのはちょっと違います。
負けたくないという気持ちは大事だけれど、結果がでない時は人と自分を比べ、自分が足りないところや自分が努力すべきところがある、ということを教えてあげてください。
子供が負けず嫌いになるには・まとめ
負けず嫌いで地団駄踏んで悔しがるような子は、今では珍しいのかもしれません。
でも、子供の頃にそういう悔しい思いをたくさんしておくと、大人になってもちょっとしたことではへこたれない、強い子供になるのではないでしょうか。
大人になれば「結果が全て」の世界が待っています。
その競争の中で勝ち抜いていくためにも、小さい頃から負けず嫌いな気持ちを持って勉強もスポーツも頑張って欲しいと思います。