人一倍感受性が強かったり、不安を感じやすい子どもがいます。
他の子が気にしないようなことでも、一度「どうしよう」と心配になると、もう不安で不安で仕方がない。
親と離れるのが不安になる子もいるし、夜トイレに一人で行けないという子もいます。
そんな時、親はどのようにして子供を安心させてあげれば良いのでしょうか。
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どうしてそんなに不安になるの?
小学校に入るくらいの年齢になるとだいぶ精神的にも成長してきますが、それでもなぜそんなに不安を感じてしまうのでしょうか。
分離不安
保育園や幼稚園に入りたての頃は、ママと離れたくなくて、たくさん泣いた子がいるでしょう。
しばらくすれば慣れてきますが、それが小学校に入って、またぶり返してくることがあります。
それまでは送り迎えを親がしてくれましたが、学校に入るとそうはいきません。
先生もつきっきりで面倒を見てくれるわけではないので、親と離れて一人で過ごす時間が格段に増えることから、不安を感じてしまうのです。
新しい環境に馴染めない
今まで楽しく遊んで来た幼稚園や保育園と学校とは全く違った環境です。
じっと長時間座っていないといけないし、先生の話を聞いて自分で動かなくてはなりません。
幅広い地域からから子供が集まってきますから、新しい友達を作るのにも時間がかかる子がいます。
生活のパターンもガラッと変わるため、新しい環境になかなか馴染めずに、気持ちが不安定になってしまうのです。
予期不安
一度不安を感じ始めると、「また~したらどうしよう」と以前のことを思い出し、まだ実際起きていないことでどんどん不安を感じるようになってしまいます。
これを予期不安といいます。
大人なら「心配性」で片付けられてしまうかもしれませんが、子供にとっては深刻な問題です。
これを「そんなこと気にしなくて大丈夫よ」などと安易に言ってしまうと、自分は理解されていないと感じて心を閉ざしてしまうかもしれません。
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子供の不安を和らげる方法
子供が感じている不安は、大人がサポートすることで和らげることができます。
子供の気持ちに寄り添うこと
「そんなの大丈夫だから!」なんて伝えても、子供本人にとって、怖いものは怖いです。
親の尺度で大丈夫だといっても、子供は安心できていないのですから、その気持ちをしっかり受け止めてあげてください。
「不安なんだね」と子供の気持ちに共感し、受け止め、その上で何がそんなに不安に感じるのか、しっかり話を聞いてあげてください。
何が不安なのかわからないこともありますが、それを言葉にできるようになると「そうか、こういうことに不安を感じていたんだ」と自分でもわかるようになってくるので、少しずつ気持ちが和らいでいくでしょう。
不安な気持ちに蓋をしない
不安や心配などネガティブな気持ちも、自分の大事な感情の一部です。
だから、この気持ちに蓋をして、見て見ぬ振りをしてはいけません。
蓋をしたところで不安な気持ちがなくなるわけではないので、ごまかしているうちに逆に不安感は強くなってしまいます。
それよりは「そうか、今不安なんだ」と自分の気持ちと正面から向き合うことが大事です。
不安や心配は自分の心が作り出すものですから、どうしてそう感じているのかということを一緒に考えてみてください。
そして、その不安なことは「実際に起きていないこと」だということを確認していきましょう。
それがわかれば、少しずつでも乗り越えていくことが出来るはずです。
そして、1つでも不安を克服することが出来たなら、たくさん褒めてあげてください。
目の前のことを楽しむ
先のことを考えて不安になってしまう子には、「今、ここにいる」ということに気持ちを集中させてみましょう。
今やっていることに気持ちを集中することで、先のことを不安に感じる気持ちを和らげます。
宿題に集中するでもいいし、親子で一緒にスポーツをしたり、ゲームをするのもいいですね。
「今、すごく楽しいね!」という気持ちが積み重ねていくことで、先のことをあまり心配しても意味がない、ということが段々わかっていくでしょう。
子供の個性を大事にしよう
不安を感じやすかったり、感受性が強いというのは個性の一つです。
生まれ持った気質ですので、変わらないですし、変えようとしてはいけません。
無理に変えようとしてもその子の負担になる可能性があります。
心配性=慎重ということですから、危険なことをする可能性も低く、うっかり事件や事故に巻き込まれるのも少ないだろうというメリットもあるのです。
ですから、個性を変えようとするのではなくて、考え方を変えてみることも1つの方法です。
不安は実在しないものです。
現実には起きていないことで、自分の心が作り出しているのだということがわかれば良いですね。
例えば「明日の漢字のテストができないかも」と不安に思っているなら、そうならないように漢字の勉強をする。
不安を不安のままにせず、実際行動することで自信につなげるようにします。
個性を変えるのではなく、考え方や行動を変えることで「不安に思っていることは実際には起こらない」ということをわかるようにしてあげましょう。
不安が強い子供への対処法・まとめ
不安を感じることは悪いことではないですし、欠点でもありません。
だから、「そんなんじゃ強くなれない!」などと言って、子供を責めるようなことだけは言ってはいけません。
その子の気持ちを大事にして、不安を感じながらも目の前の現実にあることに上手に対応できるように、親が明るい気持ちで対処していきましょう。