欧米などの国々と違って、日本人は褒めることが苦手な人が多いようです。
子育てをする年齢になって、子供を褒めてあげたいと思っても、なかなか上手に褒めてあげられないという親御さんも多いのではないでしょうか?
今回は、子供をやる気にさせるほめ方についてご紹介したいと思います。
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やってしまいがちなNGな褒め方の例
子供を褒める時、知らず知らずのうちに、以下のような言葉を使った褒め方をしていないでしょうか?
あなたは、可愛いね。
あなたは、賢いね。
あなたは、算数良い点数がとれる子だね。
あなたは、体力がある子だね。
褒めること自体は悪くないのですが、子供の性格や性質、才能や特徴を決めつけてしまうような褒め方をすると、子供が将来あまり努力をしなくなってしまうかもしれません。
私は可愛い。だから、好きな人にも好かれるはずだ。
自分には才能がある。だから、勉強しなくてもできるはずだ。
私は算数は得意だ。でも、理科は苦手だから無理だ。
私は体力がある。だから、練習しなくても試合に出られるはずだ。
このように、子供自身が、「私は○○だ!」と自分で自分のことを決めつけてしまうような考え方になってしまうと、マイナスの影響が出る可能性があります。
例えば、何かに失敗した時や、人間関係でトラブルが起きた時などに、簡単に諦めてしまって、努力して改善しよう、という考えに至らない恐れがあります。
「あなたは、○○だ」「あなたは、○○である」という褒め方は、子供が自分自身の中に、「自分は○○だから変わらない!」という考えにとらわれて、自分で自分の成長を阻害してしまう見えない壁を作ってしまう可能性があるということです。
子供に自信と元気を与える褒め方7つのコツ
それでは、どのような点に焦点をあてて褒めると効果的なのでしょうか。
子供に自信をつけ、やる気を出させる褒め方のコツをまとめてみました。
努力次第で変えられることに焦点をあてて褒めること
テストの結果や努力では変えられない才能、見た目や特徴などを褒めることよりも、子供自身が努力してコントロールできる行動などに焦点をあてて褒めると、努力が大切であるというメッセージを伝えることができます。
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難しい宿題だったけど、辛抱強く1時間も勉強に取り組めたね!
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なわとびの練習たくさん頑張ったんだね!
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夕食の片づけを手伝ってくれて助かったよ!
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今回のテストは不合格だったみたいだけど、チャレンジしたことがえらいね!
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ピアノの演奏、続ければこれからもっと上手になりそうだね!
努力をしたこと、挑戦したこと、忍耐強く粘ったこと、人のために何か行動したこと、結果よりもプロセスを褒めると、挑戦することや努力することが大切だという意識が徐々に根付いてゆくでしょう。
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具体的にわかりやすく褒める
子供は何を褒められたかわからない時がありますので、できるかぎり、わかりやすく具体的に褒めてあげましょう。
ただ褒められても、自分のどのような振る舞いや態度が褒められたのかを、幼ければ幼いほど理解できません。
理解できなければ、何をすることが褒められることにつながるかがわかりませんから、なかなか成長につながらないですね。
以下のように、具体的に分かりやすく褒めてあげると効果的です。
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今日はお花の水やりを忘れず手伝ってくれてありがとう。
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テスト勉強をたくさん頑張ってくれてママは嬉しいよ!
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誰にも何も言われずに自分からすすんで宿題を終えることができたね!
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やったことのない新しい取り組みに挑戦してみるなんてさすがだね!
子供の伸びしろを信じる【できないと決めつけない】
毎日少しずつ子供は成長しているという前提で、今後の子供の伸びしろを信じて褒めてあげましょう。
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前回見た時よりもピアノの演奏がずいぶん上手になったね!
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あきらめないで練習を続けてみたら、次は試合で勝てるかもしれないね!
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失敗してもまたチャレンジしたらいいよ!1番になる人はたくさん失敗と苦労をしているから。
具体的には、その子の過去の状態と比べて成長したことを褒めることも良いと思います。
もし仮に、今できないことがあるとしても、以前と比べて良くなったことはあるはずです。
そして、努力したこと、挑戦したことを認めてあげることも大切です。
努力した過程で、子供が経験した辛抱やあきらめずに頑張ったところを認めてあげることで、子供は才能や運よりも、努力や辛抱強さ、諦めずにチャレンジすることが大事だというメッセージを受け取ることができます。
心を込めて褒める
上っ面の言葉だけで褒め言葉を羅列されても、心から伝えていないということはわかると思います。
子供も同じであり、むしろ子供の方が敏感に感じ取ってしまうこともありますから、褒める時は、心からそう思って褒めるべきです。
「本当はそうだと思っていないこと」は、いくら取り繕っても言葉の裏に見え隠れしますから、普段から意識して、親としての自分の心を誠実に保ち続けることも重要です。
スキンシップをする
言葉も大切ですが、目を見て伝えること、頭をなでてあげること、時には、良くやったね!と抱きしめてあげることも子供にとっては嬉しいことです。
どんな子供も、親に構ってほしいと願っていますから、子供が良いことをした時、褒めるべき時は、素直に表現しましょう。
ほめ過ぎは禁物!
注意したいことは、ほめ過ぎは、子供への期待をかけ過ぎになってしまうことです。
何でもかんでも褒めればいいというわけではないです。
何をやっても褒められていると、慣れてしまいますし、何を褒められているのか、ポイントがあいまいになってしまうからです。
将来、このような大人に育ってもらいたいと願うのであれば、しっかりポリシーをもって、考えながら褒めたり叱ったりすることが必要だと思います。
子供に伝えたいことは、親自らが実践する
最後に、将来、このような大人に育ってほしいという理想像があれば、親が子供に説教をする前に、自ら姿を見せることが有効です。
子供にとってのお手本は、親であり、親の背中を見て子供は育ちます。
仕事で大変なことがあって、家で愚痴ばっかり言っている姿や、すぐに何かに取り組んでも投げ出してしまうような姿を家庭で見せてしまっていれば、子供もすぐに宿題をギブアップしても良いと思ってしまいます。
何かをやりとげる、粘り強く頑張る親の姿を見ていれば、子供もそれが良いというメッセージを受け取るでしょう。
大切なことは、自分自身が、お手本となって、こうあってほしいという姿を見せることだと思います。
親の背中は、思っているよりも子供にしっかり見られていますし、言葉よりもむしろ説得力があります。
自信がつきやる気が出る効果的なほめ方・まとめ
今回は、子供の褒め方の例を挙げて紹介してみました。
子供の才能やテスト結果、性格など、現状に特化して褒めると、努力をしなくなる可能性があるということです。
子供の伸びしろを決めつけないで、できるかできないかわからない新しいことに取り組んでみようという気持ちを持つような声がけが、子供の将来に良い影響を与えるのではないかと思います。
褒められて嫌がる子供はほとんどいないですから、積極的に、そして戦略的に褒めて、子供の可能性を広げてあげましょう。