小学校に入れば、ある程度自分のことは出来るようになってきますが、まだまだ子供です。
ついこの間まで親と一緒に幼稚園や保育園に通っていたのに、学校に一人で行くだけでも子供にとっては大きな環境の変化。
しかも共働き家庭には「小1の壁」が立ちはだかります。
子供が一人になってしまう時間をどうするかなど、問題が山積み。
これを乗り越えるためにはどうすればいいのか、親がとれる対策について紹介します。
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小1の壁とは?共働き家庭が直面する7つの壁
保育園には延長保育がありますから、公立保育園でも夜7時くらいまで預かってもらうことが可能でした。
民間の保育園であれば、もっと遅くまで預かってくれたり、夕食を出してくれるところもあります。
小学校に入ったらそうはいかないですね。
1年生のうちはだいたい5時間目で授業が終わってしまいます。
帰宅時間はおよそ3時前くらいになります。
共働き家庭では小学校に入ったばかりの子供をどう過ごさせたらいいのか困ってしまいますが、これが小1の壁と言われるものです。
「小1の壁」を乗り切ることが出来ずに、やむを得ずフルタイムの仕事を辞めてしまうママも増えています。
大変だった保育園の送り迎えの時期を乗り切って、せっかく小学校に入ったのに、小学校生活が負担となって仕事を辞めなくてはいけないなんて、とてももったいないことですね。
学童保育の多くは夕方6時まで
学校が終わったら学童保育に預けるという手がありますが、学童保育の多くは午後6時までしか子供を預かってくれません。
しかも午後6時まで預けるなら親の迎えが必須というところもあり、午後6時までに迎えに行けないのであれば、それより前に子供一人で家に帰さなければなりません。
フルタイムで働いている人は就業時間が午後6時まで、というところも多いでしょう。
早退もしくは時短勤務にしなければ子供を迎えに行くことも出来ないのです。
時短制度が使えない
子供が保育園に行っている間なら時短勤務がOKだったとしても、小学校に入ったとたんにその制度が使えなくなる会社が多くあります。
そうなると子供を迎えに行くことが出来ず、学童保育に入れたとしても、結局一人で留守番をさせる時間が出来てしまいます。
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一人で留守番させないといけない
希望者全員が学童に入れるとは限りません。
抽選だったり、就労状況によって人数を制限されてしまうこともあり、入れなかった場合は一人で留守番をさせなくていはいけなくなってしまいます。
上の子がいればまだしも、一人っ子だととても心配です。
家庭学習の時間が負担
親が家にいて、学校から帰ってきてすぐに宿題などを見てあげられればいいのですが、仕事をしていたらそうはいきません。
帰ってくるのは午後6時過ぎ、帰ってきてから食事やお風呂などを済ませ、宿題を見てあげたり、明日の支度を手伝ってあげないといけません。
今は宿題の丸付けや直しを家庭でやる、となっている場合が多いので、子供の勉強の習熟度が家庭学習にかかっているといっても過言ではありません。
小1ならまだ夜は9時くらいには寝かせたいですから、帰ってきて数時間のうちにこれらをすべてこなすのはとても大変です。
様々なことが負担
小学校は何でもプリント。
連絡はプリントで確認するしかありません。
その他、様々なことが「平日」に行われます。
図工で使う菓子の箱を持ってきて
来週までに水着を用意して
保護者会は平日の昼間
PTAの集まりも平日の昼間
このように、専業主婦を前提にしているとしか思えないようなことがあります。
普段家に無いようなものを数日後にもってきて、となっていることもあって、平日に買い物に行く余裕のないワーキングマザーには大きな負担です。
加えて、何でも平日の昼間。
働いている人のことを無視しているとしか思えない日程ばかりです。
長期休暇の過ごし方
夏休み、冬休みなどの長期休暇も働く親にとってはとても大きな負担です。
学童への迎えなどに加えて、毎日のお弁当作りがこれに加わります。
地域によっては、有料でお弁当を用意してくれるところもありますが、そんな制度はないところがほとんどです。
しかも長期休暇中で、学童の始まる時間が遅くなる場合、親の方が早く家を出なければならず、小さな子供が一人で戸締まりをして学童まで行くことになります。
親にとっては非常に心配なことです。
友達同士のトラブルも増える
友達同士のトラブルも増えるし、内容も複雑化していきますが、保育園のようにすべて先生が介入してくれるわけではありません。
保育園なら連絡帳で先生が知らせてくれたこともあると思いますが、小学校に入ると子供が話してくれないと分からないことが増えてきます。
子供の学校でのトラブルが増えて、学校に行きたくない!なんて言い出したらもう大変。
それがストレスとなり、このまま働き続けてもいいのかと悩んでしまうママが多いのです。
小1の壁を乗り切るための5つの対策
せっかく続けてきた仕事を辞めたくはないし、かといって子供の負担も減らしたい。
そんな「小1の壁」に立ち向かうにはどうすればいいのでしょうか。
年長のうちから留守番の練習をする
小学校に入る前から、1時間程度のお留守番の練習をしておきます。
自分で鍵を開けて家に入り、鍵を閉めて留守番をする練習です。
一人でいる練習をしておけば、万が一学童に入れなかった場合でも、慌てることがないでしょう。
また、学童に迎えに行くことが出来なくても、一人で帰ってきて1~2時間お留守番をして待っていることも出来るようになります。
民間の学童保育を利用する
お金はかかりますが、公立の学童保育より格段にサービスが良いのが民間の学童保育です。
英会話などを習わせてくれたり、送迎サービスがあるところも。
経済的な負担は増えたとしても、送迎してもらえるならば親としても安心ではないでしょうか。
勤務体系を変えられないか会社に掛け合う
今は制度がないとしても、相談次第で認められるかもしれません。
時短勤務
早出勤務
フレックスタイム
など、少しでも早く帰る方法がないか、保育園にいるうちから会社に掛け合ってみてください。
小1の壁は、まだまだ世間の認知度が低く、「小学校に入ったんだから、もう手がかからないでしょ?」と思っている人が多いものです。
ついこの間まで保育園に行っていた小さな子が、何でも自分で出来るわけではないということを伝え、理解を求めていくことも必要でしょう。
働き方を見直すのもひとつの方法
子供の入学を機に働き方を見直し、時間的にも余裕を持って働けるような仕事に変えるという人もいます。
働き方を変え、子供が小さいうちは少しでも家にいられる時間を増やす、というのも選択肢のひとつです。
子供の宿題を毎日見てあげるのは意外と大変です。
丸付け、直し、音読を聞くなど、毎日のことになるので、疲れているときは面倒だと思ってしまうことも。
あれもこれもと一度にたくさんのことをこなすのが苦手な人は、その方が自分に余裕が持てるでしょう。
子育ては夫婦でするもの
パパが仕事で遅い家庭は多いと思います。
しかし、ママだけが働き方を変えるのも限度があります。
特に専門的な仕事に就いている人ほど、簡単に仕事の内容を見直すことは出来ないでしょう。
ここはパパも頑張らないといけません。
週に1度でもいいから早く帰る日を作るとか、フレックスなどの制度が利用できないか、パパも働き方を見直すなどして、子供にかかる負担を少しでも減らせるように会社と話し合ってみてください。
大事なのは子供の心
小学校に上がるということは、想像以上に子供にはストレスになっています。
「学校」というところは未知の世界ですし、今までは1日中遊んでいれば良かったのに、椅子に座ってじっとしているだけでも大変なことです。
それに加えて宿題もあるし、新しく友達も作らないといけないし、色々なことで子供には大きなストレスがかかっています。
学童に行かせるのも、仕事を変えて家にいる時間を増やすのも、どちらの選択でもいいと思います。
仕事を変えるというのはそう簡単に出来ることではないですし、やむを得ず一人でお留守番をさせることになる場合もあるでしょう。
でもそのことについて、しっかりと子供と話し合いましょう。
大事なことは、子供のそのストレスを受け止めてあげることです。
一人でお留守番は寂しいはずです。
誰もいない家に帰ってくるのも寂しいと思いますし、もっとパパやママと一緒に話をする時間が欲しいと思っているかもしれません。
その気持ちをしっかり受け止めてあげることが大事です。
平日時間が無いなら、休日はたっぷり遊んであげるなど、「親がちゃんと自分を見てくれている」と分かっていれば、子供は安心するものです。
一人っ子家庭が直面する「小1の壁」・まとめ
まだまだ世間の認知度が低い小1の壁。
子育てというと赤ちゃんのお世話ばかりに目がいきがちですが、むしろ子育てが大変になるのは小学校からです。
保育園の頃は物理的、肉体的に大変でしたが、これからは勉強も大変だし、友達とのトラブルなども増えてきます。
だからこそ、親子のコミュニケーションがこれまで以上に大事になってきます。
朝起きた時でも、夜寝る前でもかまいません。
子供と話す時間、スキンシップの時間を増やして子供が安心して学校に行ける環境を作ってあげたいですね。
そして親子でこの壁をさくっと乗り越えていきましょう。