ちょっとしたことで怒りだして手が付けられない。
子供だから仕方がないと分かっていても、あまりに怒りっぽいと「この子は大丈夫だろうか」と心配になってしまうことでしょう。
でも、子供なりの怒る理由が分かれば少し安心するかもしれません。
今回は、子供の短気を治す方法として、子供が短気になる理由やその対処法を紹介します。
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子供が短気になる6つの理由
子供は大人と違って感情のコントロールがまだ上手にできません。
大人でもなかなかうまく出来ないことがあるのですから、子供ならなおさらですよね。
感情をうまく表現できない
6~7歳の子供だと、まだ自分の感情をうまく言葉で表現できません。
男の子は特にそうでしょう。
言いたいことが伝わらない、やりたいことがうまく伝えられない、そのもどかしさから怒りだしてしまう場合があります。
ストレス
小学校に入ると、それまでの生活環境がそれまでとはがらりと変わります。
初めて親と離れて通学し、じっと座って先生の話を聞くという、これまでとは全く違う生活に入ります。
まだ小さな子供にとってはこれだけでも大きなストレスです。
このストレスでイライラが募り、ちょっとしたことで怒りやすくなってしまう場合があります。
中間反抗期
2~3歳の頃のイヤイヤ期を過ぎて、思春期が近づくと反抗期と呼ばれる時期が来ますが、その間にも反抗期があるのではと言われています。
それが中間反抗期。
年長さんから小学校の低学年くらいに見られることがあります。
自己肯定感が低い
自分に自信がない、自分のことが好きではないという感情を持っていると、ちょっとした言葉でも「バカにされた」などと深読みしてしまい、キレる原因になることがあります。
感受性が強い
感受性の強い子は、感情のコントロールが苦手な場合が多くあります。
小さなことにも敏感に反応してしまうので、周りがざわついていたり、うるさいだけでもイライラしてしまうことがあります。
親が怒りっぽい
パパやママは、ちょっとしたことで怒っていませんか?
子供は親の鏡です。
親がちょっとしたことでもガミガミ怒っていたら、子供が怒りっぽくなるのは、ある意味当たり前かもしれません。
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子供の短気を治す7つの方法
子供なりに色々な理由があるということがお分かり頂けたと思います。
それが分かるだけでも、少し安心しませんか。
怒りっぽい=悪いことだと決めつけずに、冷静に対処していくことが大切です。
怒りがおさまるまで待つ
怒っているときは何を言ってもダメです。
まずは落ち着かせること。
いったん静かな場所に避難させたり、親がぎゅっと抱きしめるなどして気持ちを落ち着かせてあげてください。
オハイオ大学の心理学者ブラッド・ブッシュマンの実験によりますと、怒った時に感情をあらわにしてサンドバッグを殴ると怒りは加速してしまうが、2分間静かに過ごすと怒りがおさまってくる、ということが分かっています。
つまり、感情を身体で表現してしまうとさらに怒りが増幅してしまうということです。
気持ちを落ち着かせるには、静かにしていることが一番なんですね。
ですから子供が怒っているときは、まず冷静にさせることが最優先です。
それによって怒りが段々と落ち着いてきます。
理由をちゃんと聞いてあげる
落ち着いて話が出来るようになったら、どうして怒ってしまったのか、その理由を聞いてみましょう。
大人から見たら「そんなことで」と思うことで、子供は怒ってしまうものです。
でもそれは、子供なりの大事な理由なので、きちんと聞いてあげることが大事です。
決して、頭ごなしに否定するようなことはせず、最後までしっかりと話をさせてあげてください。
一緒に解決法を考える
怒ってはダメ、では何の解決にもなりません。
なぜ怒ってしまったのか、その理由によって対処法は変わってきますが、腹が立ってしまった時にどうすればいいのかを一緒に考えましょう。
怒りを爆発させるのではなくて、相手に「それはいやだ」ということを言葉で伝えるなど、どうすれば自分の気持ちを冷静に表現できるのか、その方法を考えてみてください。
アイメッセージで親の気持ちを伝える
「あなたはどうしてそんな風にすぐ怒るの!」と一緒になって怒ってはいけません。
「大事なものを投げたりして、パパ(ママ)はとても悲しいな」
「どうして怒っているのか、パパ(ママ)に聞かせて欲しいな」
など、親がどう思っているかをしっかり伝えましょう。
そうすれば、大好きなパパやママを悲しませたり困らせていることについて、子供自身も「なんとかしなくちゃ」という気持ちがわいてくるはずです。
自己肯定感を高める
自分に自信を持つこと、これはこれからの人生においてもとても大切なことです。
誰かに何か言われても、自己肯定感が高ければ気にしないで済みます。
無駄に他人と自分を比べてイライラすることもありませんので、精神的にも安定してきます。
子供の自己肯定感を高めるにはどうすればいいか、それは親が言葉で「あなたのことが大好き」ということをしっかり伝えてあげることです。
そして、ぎゅっと抱きしめるなど、スキンシップも忘れずに。
自分が愛されていることを実感することが、子供の自己肯定感を高めます。
親も自分を見直してみる
何かというと親がガミガミ怒ってしまう、そのような環境にいると子供も怒りっぽくなります。
仕事が忙しかったり、疲れがたまっていてイライラしてしまうこともあるでしょう。
でもそれを子供にぶつけてはいけません。
親自身もすぐに怒ったりしていないか、自分の行動を振り返ってみてください。
発達障害の可能性もゼロではない
もしもあれこれ対処してもなかなか短気を改善できないと困っているときは、専門家に相談してみることもおすすめします。
もしも発達障害などがある場合は、自己流ではなく、専門家と一緒にその子にとって最適な対処方法を探ってあげることがベストです。
忍耐力を持って接することが大事
原因が分かったとしても、対処法が分かったとしても、子供の短気がすぐに治ると思ってはいけません。
怒らずに我慢できる時もあるでしょうが、時間が経てば、また怒ってしまうこともあるでしょう。
何より大事なのは、怒ってしまったとしても、親がそれをしっかり受け止めることです。
「なんで怒るの!」などと一緒になって怒ってしまったら何も解決しません。
大人だって、頭で分かっていても出来ないことはたくさんありますよね。
子供はまだ、この世に生まれてきてから10年もたっていません。
言葉が分かるようになって、物心がついてからまだ数年です。
出来なくたって、当たり前です。
それでも親は常に「あなたなら出来る、大丈夫」という気持ちを持って、子供を信じて接してください。
その思いは子供に必ず通じます。
怒りの感情に蓋をしてはいけない
イライラしたり、腹を立てる、そのこと自体が悪いわけではありません。
怒りは「喜怒哀楽」の中の、大事な感情の一つです。
怒っちゃダメといって怒りを無理に押さえつけると、それはいつかもっと大きく爆発してしまいます。
怒りの感情がいけないのではなくて、ものに当たったり、誰かに暴言を吐いたりという「表現の方法」が間違っているのだということを繰り返し伝えましょう。
子供の短気を治す方法・まとめ
短気は損気と昔から言いますが、やはり怒りっぽいというのは社会に出てからあまり得をすることがありません。
ですから、子供のうちから感情のコントロールが出来るようになっておくことは大事なことです。
しかし子供のことですから時間がかかります。
途中で諦めることなく、子供の力を信じて親子で一緒に頑張っていきましょう。