完璧主義な人と聞くと、一見、すごく立派な人のように感じられますが、柔軟性に欠けるために周りの人とうまくいかなかったり、自分を追い込んでしまったり、デメリットもあると思います。
子供が完璧主義な性格に育ってしまうのは、親に原因があることが多いです。
完璧を目指すのではなく、子供が自分らしく生きられるようにするには、親は何に気をつければ良いのでしょうか。
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完璧主義な子供の特徴
完璧主義の子供には、以下のような特徴があります。
失敗することが怖い
不得意なことはやらない
間違いそうなことはやらない
新しいことに挑戦しない
うまくいかないと怒る、泣く
恥をかきたくない
難しいこと、苦手なことを避ける
これは全て、完璧な状態から遠い結果を避けるための行動です。
All or Nothing(オールオアナッシング)の考え方があるので、確実にできること以外はやらない、という極端な行動になりがちです。
また、常に完璧を目指しているので、思い通りにならないとかんしゃくを起こしがちにもなります。
しかし、世の中には思い通りにならないことだらけですから、それを受け入れられないと、自分に厳しいだけでなく他人にも厳しい人間になってしまいます。
完璧主義はダメなこと?
完璧主義な性格はダメではないとは思いますが、デメリットも多いと思います。
なぜなら、完璧な人間などいませんし、物事を完璧に処理することは大人になってもできないからです。
最初から完璧を目指すのではなく、「昨日よりもできるようになった」と自分の成長を喜べる子供の方が伸びていきます。
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子供が完璧主義になってしまうのはナゼ?
生まれつき完璧主義の子供はいません。
親や先生など、周りの大人の影響で完璧主義になっていきます。
特に親は毎日一緒にいるのですから、その影響は計り知れません。
親が失敗に厳しい
何度も言っているのにどうして出来ないの?
何でこんなミスをしたの?
そんな風に、わずかなミスも認めないという、親の完璧主義は子供にも移ります。
親が失敗に対して寛容ではなく、過剰に反応することで、「失敗することは良くないことなんだ」という考えがすり込まれていくのです。
結果だけを評価する
例えばテストの点を見て、100点の時は褒めるけれど、90点だと「どうして100点じゃないの?」などと批判してはいませんか。
そうすると子供は「100点を取らなければ褒めてもらえない」「100点さえとれば怒られない」と思うようになります。
そして、100点を取れない自分には価値がないとさえ思うようになってしまうのです。
もちろん結果は大事ですが、間違えたら勉強し直せばいいのですし、ひとつひとつその子のペースで理解を深めていけばいいのです。
それなのに過程を見ずに結果だけを評価していると、親に怒られまいとして完璧主義になってしまうのです。
親が子供を否定する
「どうしてあなたはこんなこともできないの?」など、否定的な言葉をかけていませんか。
そのようなことばかり言っていると、「自分は完璧じゃないからダメなんだ」と思うようになり、親に認めてもらいがために完璧主義者になってしまいます。
完璧主義者は頑張り屋さんなので、表面的には自己肯定感が高いように見えますが、実は逆です。
頑張っていない自分はダメな自分だと思っているので、自己肯定感が低いのです。
自己肯定感が低いと、いい人間関係を築いていくのにも支障が出ます。
ありのままの、その子のいいところをもっと認めてあげる必要があります。
親が困っている時でも人に頼らない
何でもできてしまうパパやママはすごいです。
でも、時には人に頼ることも必要ですよね。
何でも自分一人で頑張りすぎている親を見ていると、「人に頼ることはいけないことだ」と思ってしまいます。
子供をもっとおおらかにするには
子供が完璧主義になるのは親の責任ですから、親の関わり方、考え方を変えていく必要があります。
失敗をサポートするのが親の役目
人は失敗する生き物です。
経験の少ない子供ならなおさらです。
ですから、失敗を責めるのではなくて、その失敗をサポートして成長に導くのが親の役目です。
失敗したらそれを怒るのではなく、まず受け入れる。
そして、何ができなかったのか、できていないのかを冷静に受け止めて、どうすればいいのか前向きに考える練習を一緒にしていきましょう。
子供にもっと手伝ってもらおう
「ママは今日とても疲れているの。だから洗濯物をたたんでくれる?」など家のお手伝いを頼むなど、子供を頼ってみてください。
そしてできないことはできないと、子供の前でも弱みを見せることも必要でしょう。
できないから手伝ってもらうのです。
誰かに甘える、頼るということは信頼関係があるからできることです。
困ったときは頼ってもいいんだよ、ということを普段の生活の中で教えてあげられるといいですね。
自分も子供もゆるめよう
元々完璧な人間なんていないのですから、失敗してもいい、むしろ「失敗して当たり前」というようにもっと自分をゆるめてください。
子供の前に、まず自分です。
親が完璧を求めているから子供が完璧主義者になってしまいます。
ですからまずは親自身が完璧主義から抜け出してください。
失敗しても腹を立てない。
まあいっか、くらいにおおらかな気持ちでいるようにしてください。
そして当然、子供の失敗にもおおらかに。
失敗したら、一緒に改善していけばいいのです。
完璧主義に育つ原因・まとめ
世の中には白黒つけられないことがたくさんありますし、時には努力がすぐには結果に結びつかないこともあるでしょう。
ですから結果ありき、いつでもできないとダメ!と思っていると生きていくのが辛くなります。
時には曖昧でもいいし、失敗したっていい。
もう十分頑張っているのですから、もっと子供のいいところに目を向けてあげてください。