勉強をしながら泣く子供に困っている親御さんもいらっしゃるかもしれません。
泣きながら勉強をする理由は様々だと思いますが、泣いている子供に無理に勉強をさせ続けることは、勉強嫌いを加速させてしまう可能性があります。
今回は、泣きながら宿題や勉強をする子供への適切な対処法についてまとめました。
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もくじ
子供が泣きながら勉強する原因
泣くという行為は、溜まったストレスが爆発している状態です。
何らかのイライラやモヤモヤとした気持ちが、噴き出している状態ですから、まずは落ち着いて様子を見ましょう。
問題が解けないイライラ
泣く理由として、一番可能性が高いものが、「勉強がわからない」、「問題が解けない」といった、勉強ができない自分へのイライラした気持ちです。
解けないのが悔しくて仕方がないといった、できるようになりたいのにできない、といった向上心からくるストレスであれば、あまり心配はいらないと思います。
泣くだけ泣いて落ち着いたら、またケロリと勉強に取り組む可能性があります。
ただ、「わからない」というイライラから、「もうやりたくない!」「やってもどうせできない!」といった考え方になってしまうと大変です。
考えることを面倒くさがったり、ドリルなどもやる気が無くなってしまったり、勉強嫌いが加速してしまうかもしれません。
宿題が多いイライラ
解けないわけではないけれど、漢字や計算など、宿題が多くて時間がかかり、なかなか終わらないというプレッシャーからイライラが募っている可能性もあります。
宿題の他に、漢字テストや計算問題で間違えたところをたくさんノートに書かせるといった追加の課題などが出たりすると、こなす量の多さに腹が立ってくるということはよくあるケースです。
宿題が終わったら見たいテレビややりたいゲームがあるのに、なかなかできないというストレスも泣きたい気持ちにつながってしまうかもしれません。
家族に間違い指摘されたイライラ
一生懸命に宿題に取り組んでいるのに、間違いを家族に指摘されたりすると、かんしゃくを起こして泣き出してしまう、ということはよくあります。
例えば、宿題をやっている横で、パパやママに「それ、間違ってるよ!」と指摘されてしまったり、お兄ちゃんやお姉ちゃんに「こんな簡単な問題やっているの?」とバカにされたりすると、プライドを傷つけられた気持ちになってしまいます。
疲労がたまっている
肉体的にも精神的にも疲れている場合は、だるいとか眠いといった原因から集中ができず、宿題が進まない可能性もあります。
たとえ小学生でも、学校行事や習い事など、毎日多忙な子供が多いです。
学校の後に、習い事があって疲れて帰り、休みたいのに宿題が終わらないという悪循環からイライラが募ってしまっているのかもしれません。
親の教え方がわからない
一番身近な大人であるパパやママに宿題でわからないところを聞きたくなりますが、学校で先生が教えてくれた方法と親が教えてくれるやり方が違っていたりします。
親が教えてくれることがよくわからない上、「何でこんな当たり前のことがわからないの?」などと、親のイライラを敏感に感じとってしまうと、子供はどうしていいかわからなくなってしまいます。
小学生では、自分の気持ちを言葉で正確に相手に伝えることがまだまだ苦手な時期ですから、思いを言葉にうまく表現できないストレスから、涙が出てきてしまうのかもしれません。
宿題をやる意味がわからない
なぜこんなに面倒な宿題を毎日させられるのか、意味が分からず腹が立つというケースもあると思います。
自らもっと勉強ができるようになりたくて、主体的に前向きに取り組む小学生は、そんなにいないと思います。
たいていは、次のような理由から宿題をやらされているという感覚で取り組むことが多いのではないでしょうか。
親にやれと怒られて嫌々やらされている
宿題をやりたくないけれど、学校で先生に怒られる
宿題を忘れると友達にバカにされる
宿題をやって将来何の役に立つのかわからないと思いながら取り組むのは、なかなかツラいものがありますね。
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学習障害の可能性
普通の宿題がこなせないほどできない場合は、もしかしたら学習障害の可能性も否定できません。
漢字が極端に苦手であったり、計算が極端に遅いなどという場合は、何かしらの学習障害の疑いがあるかもしれません。
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泣きながら勉強する子供への対処法
さまざまな原因が考えられますが、状況に応じて対処法をまとめてみました。
泣いているのに無理やり勉強をさせるということは、あまり良くないと思います。
存分に泣かせてすっきりさせる
泣くことはストレス発散につながります。
イライラしている状態でも、泣くことでスッキリすることも多いです。
さんざん泣いて発散したら、いったん落ち着くはずですから、そっと様子を見て、子供がケロリとしたらまた勉強を再開したら良いと思います。
泣きわめく場合は、まず共感
あまりにも泣きわめくような場合は、構ってほしくてアピールしている可能性があります。
そのような時には、次のような言葉をかけて、子供の気持ちに寄り添い、共感して優しく抱きしめることもおすすめです。
「その気持ち、よくわかるよ!」
「パパやママも子供の時、そういう時よくあったよ!」
「こんな難しい問題、頑張って解いているんだね!」
子供は、気持ちを言語化することがまだ未熟なため、大人が代弁して気持ちを表現してあげると、わかってくれたという安心感から落ち着いたりします。
気分転換をさせる
泣き止んで落ち着いたら、気分転換をさせることもおすすめです。
さまざまな気分転換の方法がありますが、行き詰った時には、勉強とは全然違うことで気分を変えるということも良いと思います。
おやつを食べる
テレビやゲーム
軽く散歩に出かける
お風呂に入る
好きな音楽を聴いて歌う
翌朝勉強をさせる
疲れて眠い状態でイライラしているようでしたら、無理に宿題をやらせず、早く寝かせて、翌朝続きをさせるという方法も有効です。
疲れていたり、眠い時は、集中力がありません。
しかし、 たっぷり休憩をして、スッキリした翌朝に取り組むと、さらっと解けることも多いです。
朝は、遅刻してしまうかもしれないというプレッシャーがあり、時間制限がありますので、ハラハラドキドキですが、泣きながら勉強するよりは良いと思います。
間違うことの大切さを教える
問題を解いて間違えることがダメだと思っている子供には、「間違うことは悪くない」ということをしっかり教えると良いと思います。
数々の偉人たちも、多くの失敗を経験して偉大な人へと成長しています。
同じ間違いを何度もくり返さないようにすることが大切であり、間違いをすること、失敗すること自体はむしろ歓迎すべきことだということを子供が幼いうちから伝えられると良いですね。
親はおおらかに
親がイライラしてしまうと、子供は敏感に感じ取って、イライラを増長させることもあります。
怒ったり、「何でできないの!」とプレッシャーを与えてしまうよりも、「一緒に教科書を読んで、一緒に勉強しよう」というスタンスの方が、子供にとっては嬉しいでしょう。
プロにお願いすることも時には必要
難しい問題、どうしても解けない問題に関しては、無理に取り組まず、教科書やワークの簡単な問題を解いて、達成感を感じさせたり、自信をつけさせることの方が大切かもしれません。
勉強への苦手意識が加速する前に、早めに手を打ちたいですね。
親が勉強を教えられない時や、普通の宿題をこなすことが大変なほど勉強についていけないお子さんの場合は、塾や家庭教師など、プロの方のお世話になることも、時には大切だと思います。
泣きながら勉強する子供への対処法・まとめ
宿題は、小学生や中学生の間は、避けては通れない大切な毎日の学習です。宿題が日本から無くなることは、当分は考えにくいですね。
つまり、毎日の宿題と、うまく折り合いをつけて付き合ってゆく方が、楽になるということです。
勉強がわかる楽しみや、できる楽しみを感じられると、泣きながら勉強するということは減るのではないでしょうか。
毎日の学習習慣をうまくつけられるようになれば、こちらのものですね。
日々大変な積み重ねではありますが、子供と一緒に試行錯誤をくり返しながら、日々の勉強を頑張ってほしいです。